南関東競馬の4つの競馬場は何が違う?大井・川崎・船橋・浦和を比較

南関東競馬(南関)の大井・川崎・船橋・浦和で、競馬場ごとに何が違うのか気になる方も多いでしょう。この記事では、4場のコースの形をまとめ、1番人気や枠などの勝率を5年間のレースで比べました。
比べたのは、8〜13頭立てで1100〜1600mのレースです。回収率がどうなっているかも見ています。
船橋では、内寄りの馬番の馬の勝率が外寄りの馬番の馬より低く、その差がほかの3場より大きくなっていました。
南関東競馬(南関)とは?4つの競馬場の基本
南関東競馬(南関)は、大井・川崎・船橋・浦和の4つの競馬場で行われる地方競馬です。4場の公式サイト(nankankeiba.com)では、4場をまとめて「南関東4競馬場」と呼んでいます。
4場は、それぞれ別の組合が主催しています(農林水産省の資料・2026年4月1日現在)。
南関東のA1〜C3のクラスの決まりは、地方競馬のクラス分けを地区ごとにまとめた記事でご紹介しています。
地方競馬全国協会のコース一覧をもとに、4場のコースの形を表にまとめました。
| 競馬場 | 回り | 1周の距離 | ゴールまでの直線 |
|---|---|---|---|
| 大井 | 右(外回りは左回りもあり) | 外回り1600m・内回り1400m | 外回り386m・内回り286m(左回りは300m) |
| 川崎 | 左 | 1200m | 300m |
| 船橋 | 左 | 外回り1400m・内回り1250m | 308m |
| 浦和 | 左 | 1200m | 220m |
出所:地方競馬情報サイト「コース一覧」の大井競馬場・川崎競馬場・船橋競馬場・浦和競馬場の節
同じ縮尺の立体図で並べると、4場のコースの大きさの違いが分かります。

地理院タイル(国土地理院)の空中写真をもとに当サイトが作成
コース一覧では、船橋はスパイラルカーブを採用した南関東4競馬場で唯一のコースと説明されています。船橋のカーブは、コーナーの内外に高低差が付けられています。
それぞれの競馬場の距離ごとの傾向や馬場の違いは、次の記事にまとめています。
4場のレースの頭数と距離(比べ方)

4場は、レースの出走頭数と距離の作りが違います。
| 競馬場 | 5年間のレース数 | 平均の出走頭数 | 14頭以上のレースの割合 | 1000m以下のレースの割合 |
|---|---|---|---|---|
| 大井 | 5,735 | 12.2頭 | 37.3% | 1.2% |
| 川崎 | 3,750 | 11.0頭 | 13.2% | 19.7% |
| 船橋 | 3,647 | 10.4頭 | 6.2% | 7.9% |
| 浦和 | 3,363 | 10.7頭 | 0.1% | 14.7% |

地方競馬では、出走頭数が少ないレースほど1番人気がよく勝ちます。このことは、地方競馬の1番人気が勝つ割合を、出走頭数で分けて中央と比べた記事で確かめています。
そこでこの記事では、8〜13頭立てで1100〜1600mのレースに絞りました。比べたレースは、大井2,837・川崎2,084・船橋2,599・浦和2,467です。
頭数と距離の組み合わせごとのレースの割合を4場で同じにして、勝率や回収率を計算し直しています。距離は、1100〜1400mと1500〜1600mの2つに分けました。
この計算し直した値を「そろえた値」と呼びます。南関東以外の地方の10場(ダート)も、同じ割合で計算し直しました。
同じ1100〜1400mでも、川崎は1400m、船橋は1200mのレースです。
比べたのは、4場それぞれとほかの3場(3場を合わせた値)の4組と、南関東の4場と南関東以外の地方の10場の1組です。この5組を、1番人気・枠・逃げの3つで比べたので、合わせて15の比較になります。
逃げは、最初のコーナーを先頭で回った馬(レースが終わってから分かる位置取り)です。
1番人気の勝率は4場で違う?

8〜13頭立てで1100〜1600mのレースでは、4場の1番人気の勝率に、ほかの3場とのはっきりした差は見られません。
表の「そのままの値」は割合をそろえる前の値、「そろえた値」は割合をそろえて計算し直した値です。
| 競馬場 | そのままの値 | そろえた値 | ほかの3場との差 | 3着以内の割合(そろえた値) |
|---|---|---|---|---|
| 大井 | 40.7% | 41.1% | +0.6% | 72.3% |
| 川崎 | 41.0% | 40.9% | +0.3% | 72.4% |
| 船橋 | 41.3% | 41.4% | +1.0% | 72.8% |
| 浦和 | 39.5% | 39.5% | −1.6% | 71.7% |
| 南関東の4場 | 40.6% | 40.6% | ― | 72.2% |
| 南関東以外の地方の10場 | 44.9% | 43.5% | ― | 74.2% |

南関東の4場は、南関東以外の地方の10場より、そろえた1番人気の勝率が低い値でした。
この差は、1つの比較として見れば偶然とは言いにくい差です。ただ、15の比較に当てはめた厳しい基準では、偶然の可能性が残りました。
直近の約1年3か月(2025年3月31日から)に絞ると、はっきりした差は見られませんでした。
枠:4場の内と外の勝率

8〜13頭立てで1100〜1600mのレースでは、内と外の勝率の関係がほかの3場とはっきり違ったのは船橋です。
内は馬番が内寄りの3分の1、外は外寄りの3分の1の馬です。内の勝率÷外の勝率は、1より大きいほど、外に比べて内の馬が勝っていることを表します。
表の値は、どれもそろえた値です。
| 競馬場 | 内の勝率 | 外の勝率 | 内の勝率÷外の勝率 |
|---|---|---|---|
| 大井 | 9.5% | 9.4% | 1.01倍 |
| 川崎 | 10.1% | 9.3% | 1.09倍 |
| 船橋 | 7.1% | 11.3% | 0.63倍 |
| 浦和 | 9.4% | 9.8% | 0.96倍 |
| 南関東の4場 | 9.0% | 10.0% | 0.90倍 |
| 南関東以外の地方の10場 | 8.6% | 10.4% | 0.83倍 |

船橋の内の勝率÷外の勝率は0.63倍で、ほかの3場を合わせた値の0.62倍でした。船橋の0.62倍は、厳しい基準でも差が残り、期間や馬場などを変えても同じ傾向だった「はっきりした差」です。
川崎の内の勝率÷外の勝率は1.09倍で、ほかの3場を合わせた値の1.27倍でした。
ほかの3場と比べた川崎の内と外の勝率の違いは、1つの比較として見れば偶然とは言いにくい差です。ただ、15の比較に当てはめた厳しい基準では、偶然の可能性が残りました。
川崎の中だけで見ると、内の勝率と外の勝率には、はっきりした差は見られません。
大井と浦和の内と外の勝率には、ほかの3場とのはっきりした差は見られませんでした。南関東の4場と南関東以外の地方の10場の比較にも、はっきりした差は見られません。
内と外の馬の3着以内の割合を、そろえた値で表にまとめました。
| 競馬場 | 内の3着以内の割合 | 外の3着以内の割合 |
|---|---|---|
| 大井 | 27.6% | 28.1% |
| 川崎 | 29.6% | 26.8% |
| 船橋 | 24.0% | 31.8% |
| 浦和 | 27.7% | 29.1% |
| 南関東の4場 | 27.1% | 29.0% |
| 南関東以外の地方の10場 | 26.7% | 29.9% |
内と外の分け方や、14場の値は、地方競馬の枠順を、中央競馬のダートと比べた記事にまとめています。
最初のコーナーを先頭で回った馬(逃げ)の勝率は4場で違う?

8〜13頭立てで1100〜1600mのレースでは、4場の逃げの勝率に、ほかの3場とのはっきりした差は見られません。南関東の4場と南関東以外の地方の10場の比較にも、はっきりした差は見られません。
最初のコーナーを先頭で回ったかどうかは、レースが終わってから分かることで、予想で使う「逃げ馬」とは別のものです。
| 競馬場 | 逃げの勝率(そろえた値) | 逃げの3着以内の割合(そろえた値) |
|---|---|---|
| 大井 | 26.0% | 54.1% |
| 川崎 | 27.3% | 55.3% |
| 船橋 | 24.3% | 50.8% |
| 浦和 | 27.1% | 55.3% |
| 南関東の4場 | 26.2% | 53.8% |
| 南関東以外の地方の10場 | 26.4% | 52.9% |

14場それぞれの逃げの勝率は、地方競馬の脚質を、中央競馬の芝・ダートと比べた記事にまとめています。
1番人気と、内と外の馬の回収率がどうなっているかは、次の節で見てみましょう。
1番人気と枠の回収率はどうなっている?

1番人気の単勝と複勝の回収率は、4場のそれぞれでも、南関東以外の地方の10場を合わせた値でも、100%を下回りました。内と外の馬の単勝と複勝の回収率も、同じく100%を下回りました。
回収率は、1頭に100円ずつ買ったときの、買った額に対する払戻の割合です。値は、8〜13頭立てで1100〜1600mのレースの、そろえた値です。
控除率は、馬券の売り上げのうち、払戻に回さない割合です。単勝と複勝の控除率は、どちらも20%です。
オッズどおりの勝率は、全馬の合計が100%になるようにオッズから直した値です。直し方は、単勝のオッズを勝つ確率に直す式と、人気別の勝率をまとめた記事(中央競馬)で説明しています。
期待値は、同じ買い方を続けたときに100円あたり平均で戻る額の見込みです。実際の勝率がオッズ(人気)どおりなら、これから単勝を買うときの期待値は控除率の分だけ100円を下回ります。
1番人気の単勝と複勝の回収率
1番人気の単勝と複勝の回収率を見てみましょう。

| 競馬場 | 単勝の回収率 | 複勝の回収率 |
|---|---|---|
| 大井 | 78.7% | 86.3% |
| 川崎 | 81.2% | 88.3% |
| 船橋 | 78.8% | 87.1% |
| 浦和 | 75.7% | 86.6% |
| 南関東の4場 | 78.4% | 87.0% |
| 南関東以外の地方の10場 | 78.7% | 88.4% |
内と外の馬の単勝と複勝の回収率
内と外の分け方は、枠の節と同じ(馬番の内寄りと外寄りの3分の1)です。

| 競馬場 | 内の単勝の回収率 | 外の単勝の回収率 | 内の複勝の回収率 | 外の複勝の回収率 |
|---|---|---|---|---|
| 大井 | 73.4% | 69.7% | 71.1% | 70.9% |
| 川崎 | 75.3% | 81.6% | 76.5% | 71.7% |
| 船橋 | 62.5% | 74.3% | 70.3% | 76.0% |
| 浦和 | 80.2% | 84.6% | 72.2% | 74.1% |
| 南関東の4場 | 72.9% | 77.4% | 72.3% | 73.2% |
| 南関東以外の地方の10場 | 66.7% | 72.5% | 68.8% | 71.8% |
15の比較の結果の一覧

8〜13頭立てで1100〜1600mのレースで見た15の比較のうち、はっきりした差が出たのは船橋の枠の1つでした。偶然の可能性が残るのは、川崎の枠と、南関東の4場と南関東以外の地方の10場の1番人気の2つです。
| 比べた組 | 1番人気の勝率 | 内と外の勝率 | 逃げの勝率 |
|---|---|---|---|
| 大井とほかの3場 | はっきりした差は見られない | はっきりした差は見られない | はっきりした差は見られない |
| 川崎とほかの3場 | はっきりした差は見られない | 偶然の可能性が残る | はっきりした差は見られない |
| 船橋とほかの3場 | はっきりした差は見られない | はっきりした差(内が低い) | はっきりした差は見られない |
| 浦和とほかの3場 | はっきりした差は見られない | はっきりした差は見られない | はっきりした差は見られない |
| 南関東の4場と南関東以外の地方の10場 | 偶然の可能性が残る | はっきりした差は見られない | はっきりした差は見られない |
集計の条件をまとめます。
| 項目 | 中身 |
|---|---|
| 対象 | 2021年6月から5年間の地方競馬のダートのレース(ばんえい競馬を除く・当サイトが独自に集計) |
| 比べた範囲 | 8〜13頭立てで1100〜1600mのレース |
| そろえ方 | 頭数は8〜9頭・10〜11頭・12〜13頭の3つに分けました。 |
| 南関東以外の地方の10場 | 門別・盛岡・水沢・金沢・笠松・名古屋・園田・姫路・高知・佐賀 |
| 内と外 | 馬番を出走頭数で3等分した、内寄りの3分の1と外寄りの3分の1 |
| 回収率の計算 | 単勝・複勝とも、1頭に100円ずつ買ったときの回収率です。頭数と距離の組み合わせごとのレースの割合を4場で同じにして計算し直した値(そろえた値)です。 |
| 外したレース | このデータでは着順が入っていない3レース(32頭)が、比べた範囲にありました。回収率と、内と外と逃げの3着以内の割合は、この3レースを外して計算しました。勝率と1番人気の3着以内の割合には、この3レースも入っています。 |
| 回収率を計算したレースの数 | 大井2,837・川崎2,084・船橋2,599・浦和2,467レース(南関東の4場で9,987レース)、南関東以外の地方の10場は37,560レース |
よくある質問

南関(南関東競馬)とは何ですか?
大井・川崎・船橋・浦和の4つの競馬場で行われる地方競馬です。4場の公式サイト(nankankeiba.com)では、4場をまとめて「南関東4競馬場」と呼んでいます。
1番人気が勝つ割合は、南関東の4場で違いますか?
8〜13頭立てで1100〜1600mのレースでは、どの場もほかの3場とのはっきりした差は見られませんでした。1番人気の勝率(そろえた値)は、大井41.1%・川崎40.9%・船橋41.4%・浦和39.5%です。
同じ馬が、4つの競馬場で走るのですか?
複数の競馬場で走る馬は多くいます。5年間に南関東の4場のどこかで走った15,292頭のうち、46.0%は2つ以上の競馬場で走りました。
4つすべてで走った馬は4.7%でした。
南関東の4場は、同じ日に開催されますか?
同じ日に重なることは、多くありません。5年間で4場のどこかでレースがあった1,338日のうち、2つの競馬場で同じ日にあったのは52日でした。
内訳は、大井と浦和が30日、大井と船橋が22日です。
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この記事の要点をまとめます。
- 8〜13頭立てで1100〜1600mのレースに絞って比べると、ほかの3場とはっきり違ったのは船橋の枠でした。
- 船橋では、内の馬の勝率が外の馬より低く、その差がほかの3場より大きくなっていました。
- 1番人気と逃げの勝率には、どの場もほかの3場とのはっきりした差は見られませんでした。
- 1番人気と、内と外の馬の回収率は、4場のそれぞれでも、南関東以外の地方の10場を合わせた値でも100%を下回りました。
- 5年間に4場のどこかで走った馬のうち、46.0%は2つ以上の競馬場で走りました。
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14場それぞれの傾向は、地方競馬14場の5年分の傾向をまとめた記事で読めます。今日・明日のレースの指数は、地方競馬の予想指数(ばんえい競馬を除く14場・開催日の前日の夕方に公開)でご覧ください。
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Contents
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さらに独自の競馬AIを自作するためのノウハウについても解説します。


