期待値指数とは|人気の「つきすぎ・つかなさすぎ」を前日に読む指数と、人気なのに指数が低い馬の読み方

当サイトでは、毎週全レース全頭の「期待値指数」を無料公開しています。開催日の前日から、中央競馬(JRA)の予想指数のページでご覧いただけます。

期待値指数は、同じレースの中で、人気が当サイトの見込みに比べて低めか(過小評価されやすいか)、高めか(過剰人気になりやすいか)を示す目安です。このページでは、期待値指数の考え方や具体的なデータを紹介します。
※この記事で説明する期待値指数は、中央競馬(JRA)の予想指数のものです。この記事の数値は、JRA(日本中央競馬会)のレースを、当サイトが独自に集計したものです。
期待値指数とは「過小評価」の数値化

「期待値指数」とは、その馬が”馬券購入者からどの程度過小評価されるか”を数値化した指標です。
競馬には「控除率」があり、例えばJRAの単勝馬券では約20%が控除されます。つまり、何も考えずに全馬を買い続けると、長期的には回収率80%程度に収束します。
そのため、競馬で利益を出すためには、「強い馬」を見つけるだけでは不十分です。重要なのは「実力に対して、馬券購入者から過小評価されている馬」を見つけることです。
実際のオッズには、さまざまな要因で「歪み」が生じます。
- 過大評価されやすい馬: 有名騎手、話題の馬、直近の好走馬など
- 過小評価されやすい馬: 直近の凡走、条件変わりなど
期待値指数は、AIで算出した「本来の実力」と「馬券購入者が想定しているであろう評価」の歪みを指数化しています。
期待値指数は0が基準(同じレースの中で比べる値)
期待値指数は0が基準で、同じレースの全馬の平均が0になるようにそろえた値です(整数に丸めているため、合計は0からわずかにずれます)。プラスなら人気が見込みに比べて低め、マイナスなら高めという目安です。ここでの「人気」は、前日の時点で見込まれる人気です(当日の実際のオッズは使っていません)。
0は「そのレースの平均」という意味で、「回収率100%」という意味ではありません。この記事の後半で紹介する集計でも、0〜29の区分の回収率は単勝80.1%・複勝75.9%で、100%を下回っています。
期待値指数は同じレースの中で比べる値で、別のレースの「+20」と「+30」を並べて、後者のほうが買い得と読むことはできません。後で紹介する表は、多くのレースの馬を区分ごとにまとめた全体の傾向です。
期待値指数の特徴

一般的に、期待値とは「勝率 × オッズ」で計算されます(計算のしかたは、競馬の期待値を計算する2つの方法の記事で紹介しています)。しかし、パリミチュエル方式によりオッズが形成される日本の競馬では、この計算方法には大きな問題があります。
- オッズが確定するのは締め切り後
- 当日のオッズの変動に振り回される
- 期待値を計算してから購入までの検討時間が短い
本システムの解決策
本サイトの期待値指数は、過去の膨大なレース情報を基に様々な予想ファクターを詳細に分析し、それぞれのファクターにより各馬がどの程度過小評価されるかを事前に予測しています。
当日の実際のオッズを使わずに期待値を計算するため、レース前日から算出可能です。計算に使うのは、前日時点の予想オッズ(発売で付く実際のオッズではなく、予想上のオッズ)など、レース前日の時点で分かる情報です。
- 前日からじっくり検討できる
- オッズの変動に左右されない
- 冷静な判断が可能
どうやって計算しているの?

期待値指数は、2つの異なるアプローチを組み合わせて計算しています。
2つのアプローチの統合
| No | 名称 | 特徴 |
|---|---|---|
| 1 | 基礎期待値指数 | 過去データの統計分析 |
| 2 | 調子スコア | AIによる機械学習 |
この2つを統合することで、単独では捉えきれない情報を補完するようにしています。
アプローチ1:基礎期待値指数(過去データの統計分析)
前走2着だった馬を買い続けたら回収率はどれくらいだった?のように、様々な要素とその値毎の回収率を数値化し合計した指標です。過去の膨大なデータを分析して「どんな条件の馬が過大評価・過小評価されやすいか」を統計学的アプローチにより数値化しています。
各ファクター毎の過去の回収率データから直接期待値を推測するため、馬券発売開始前の予測を可能としています。
アプローチ2:調子スコア(AI予測)
基礎期待値指数が統計学的アプローチであるのに対し、この調子スコアはAIによる機械学習により高期待値となるであろう馬を予測しています。
一番の特徴は、約600弱もの大量の予想ファクターを利用している点です。
統合処理:2つのアプローチを組み合わせる
これらの2つの指数にも、それぞれ長所と短所が存在します。
| 指数 | 長所 | 短所 |
|---|---|---|
| 基礎期待値指数 | 理由がわかりやすく、論理的に説明がしやすい | 多くのファクターを組み合わせた複雑な関係は苦手 |
| 調子スコア | 人間には扱えない大量の情報を処理できる | なぜその予測結果となるのか説明しにくい |
そのため、新期待値指数では、統計学的アプローチによる従来の「基礎期待値指数」と、AIの機械学習による「調子スコア」を組み合わせて評価しています。
お互いの弱点を補い合うように、2つの指数を組み合わせて新しい期待値指数を作りました。
人気馬にも、期待値指数が高い馬と低い馬がいる

新期待値指数は、複数のロジックを統合したことにより、以前までの期待値指数と比べて高指数の馬が上位人気帯にシフトしています。これは意図的な設計です。
「高期待値=穴馬」という誤解
「高期待値の馬」と聞くと、多くの人はオッズが高い穴馬を想像します。しかし、それは正しくありません。
実際には、上位人気の馬であっても期待値が高い馬は存在します。穴馬の方が高期待値の馬を見つける難易度が低いだけなのです。
- 人気馬は既にある程度購入されており、控除率を覆すほど過小評価されている馬が少ない
- 能力上位の馬に人気が集中しているときなどは、穴馬が過小評価されやすい
同じ期待値でも人気馬が有利な3つの理由
人気馬の中から高期待値馬を見つけることは困難です。また、穴馬には大きな配当を得られるかもしれない、という魅力があります。
しかし長期的な視点で見た時、同じ期待値の馬同士であれば、穴馬よりも人気馬を狙う方が有利な点が多いと考えられます。
1. 的中までの間隔の違い
例えば、わかりやすく同じ期待値で、オッズ12倍の穴馬とオッズ6倍の人気馬を比べてみます。
| 馬 | オッズ | 予想勝率 | 期待値 |
|---|---|---|---|
| 穴馬 | 12倍 | 10% | 120% |
| 人気馬 | 6倍 | 20% | 120% |
単純に期待値だけ見ればどちらも同じです。しかし、穴馬の場合は平均10レースに1回的中します。一方、人気馬の場合は平均5レースに1回の的中です。同じ期待値でも、人気馬のほうが的中までの間隔が短いため、連敗が続く長さや収支の上下の振れ幅は、穴馬より小さくなる傾向があります。この違いが、次の2・3で説明する続けやすさと見直しやすさにつながります。
2. 精神面への負担軽減
期待値を追い求める購入方法は、「継続すること」が何よりも重要です。しかし、的中の少ない穴馬狙いを続けるのは簡単ではありません。
| 購入対象 | 連敗 | 精神的消耗 | 継続性 |
|---|---|---|---|
| 穴馬狙い | 10レース・20レース的中無しも珍しくない | 「この買い方を続けて勝てるのか?」という疑念 | 途中で諦めやすい |
| 人気馬狙い | 連敗が続くこともあるが、穴馬狙いより短くなりやすい | 定期的な的中で信頼を維持 | 長期的に続けやすい |
3. 収束速度とロジック改善
「この戦略(買い方)は本当に勝てるのか」ということを定期的に検証し、見直しを行うことは非常に重要です。
しかし、穴馬狙いの場合は1回の的中に時間がかかるため、現在の成績が狙い通りの成績なのか、または上振れ(下振れ)なのか、という判断をするのが非常に困難です。最低でも1年以上の長期スパンでの評価が必須となります。
一方で人気馬狙いの場合は的中率が高いため、成績も安定しやすくなります。そのため、買い方の有効性について、数か月での評価・見直しが可能になります。
期待値指数の設計思想
長期的な期待値を追い求めた買い方で必要となるのは、穴馬による大きな配当の一撃ではなく、安定的な的中と検証・見直しのサイクルを繰り返すことです。
そのため、新期待値指数は以前の期待値指数と比べて「高期待値の人気馬」を評価することを重視しています。
人気の実績馬なのに、期待値指数が低いのはなぜ?
実績のある人気馬でも、期待値指数が低く(マイナスに)出ることがあります。期待値指数は馬の強さそのものではなく、「人気が、当サイトの見込みに比べて高めか低めか」を表す値だからです。
最初の章で「過大評価されやすい馬」として挙げたように、有名騎手が乗る馬や話題の馬、直近に好走した馬は人気を集めやすいといわれます。ただし、期待値指数は人気が集まった理由までは示しません。理由にかかわらず、見込みに比べて人気が高めと見られた馬は、期待値指数が低く出ます。
また、レースの平均が0になるようにそろえてあるため、同じレースに人気に比べて見込みがより高い馬がいれば、そのぶん相対的に低く出ます。
期待値指数が低いことは、「その馬が弱い」という意味ではありません。3着以内に入りやすいかどうかは、能力指数(3着以内に入る確率として読める値。7頭立て以下は2着以内)で見ます。能力指数が高く期待値指数が低い馬は、「3着以内には来やすいが、見込み以上に人気が集まっている型」と読めます。能力指数の読み方は、能力指数の読み方と、適正複勝オッズ・狙い目複勝オッズの記事で説明しています。
期待値指数の値と回収率の関係
現在の期待値指数は一部のユーザーへ先行公開していました。これからご紹介するのは、2025年8月以降(本記事公開時点まで)の中央競馬(JRA)のレースの約21,000頭分のデータを集計した結果です。
期待値指数と回収率(単勝)

| 期待値指数 | 回収率 |
|---|---|
| -90〜-61 | 46.1% |
| -60〜-31 | 48.3% |
| -30〜-1 | 64.3% |
| 0〜29 | 80.1% |
| 30〜59 | 83.7% |
| 60〜89 | 108.5% |
| 90〜 | 140.1% |
- 期待値指数が高いほど、実際の回収率も高い傾向がある
- この集計期間では、指数60以上の区分で回収率が100%を上回った
期待値指数と回収率(複勝)

| 期待値指数 | 回収率 |
|---|---|
| -90〜-61 | 51.0% |
| -60〜-31 | 50.8% |
| -30〜-1 | 64.8% |
| 0〜29 | 75.9% |
| 30〜59 | 84.9% |
| 60〜89 | 96.1% |
| 90〜 | 117.0% |
- 単勝と同様に、指数が高い区分ほど回収率も高い傾向にある
- 複勝でも、この集計期間では指数60〜89の区分が96.1%、90以上の区分が117.0%だった
今後の指数のパフォーマンスが低下することも十分に考えられますが、定期的に指数の見直しやバージョンアップを行っていき、常に精度向上を目指していきます。
期待値指数を活用するコツ

高指数の馬を軸にする
まずはシンプルに、期待値指数が高い馬を中心に馬券を組み立ててみましょう。その中でも、毎レース買うのではなく、高指数の馬がいるレースに絞って購入し、長期的な視点で回収率を確かめていきましょう。
低指数の馬にも注目する
低指数の馬の回収率が低いということは、オッズほど実際の勝率は高くない、と言えます。そのため、軸や紐となる馬を選ぶ際に、低指数の馬を除外すると、回収率が低い傾向にある馬を買い目から外せます。
1番人気の馬の指数を確認する
競馬において、1番人気の取捨選択は非常に重要です。
1番人気の馬の期待値指数が低いとき、その馬は「危険な人気馬」と考えることもできます。そのようなレースでは、ほかの馬を中心に馬券を組み立てるという考え方もあります。
長期視点で考える
期待値を追い求めるときに最も重要なのが、この「長期的視点」です。どんなに優秀な予想であっても、1週間や1か月では成績は安定しません。
最低でも数か月単位の長期的視点で回収率を考えましょう。
今週のレースの期待値指数は、中央競馬(JRA)の予想指数のページでご覧ください。能力指数・期待値指数・波乱度をレースの中でどう読み比べるかは、中央競馬(JRA)の予想指数の見方の記事で説明しています。
前日の期待値指数とは別に、当日情報を反映するリアルタイム版は、当サイトの有料プラン(中央競馬)で公開中:
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指数データファイルのご紹介

当サイトの予想ページでは、期待値指数以外にも能力指数や追い切り評価などを掲載しています。
noteでは、それらをExcel形式のデータファイルで提供しています。
- 毎週の指数確認等の作業を効率化したい方
- 指数を組み合わせて活用したい方
- 過去の結果を分析し、指数を活用した独自のロジックを構築したい方
当サイトの指数をより一層活用して競馬予想を行いたい方は、ぜひお試しください!
期待値指数を更に活用するための


