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【馬連ワイドの買い方徹底解説】回収率が20%上がる4つのノウハウ!

KeibaAiNavi

馬連とワイドはともに、2頭の馬を組み合わせて購入する馬券です。

一見、似たような馬券であるため、券種の選択買い方について、次のような悩みを持つ方も多いのではないでしょうか。

  • 馬連ワイドどちらの馬券を選べばいい?
  • 人気馬と穴馬、どちらを軸にすべきか?
  • フォーメーションとボックス、どちらで買うべき?
  • どこまで買い目を広げればいい?

実は馬連とワイドには馬券として大きな性質の違いがあります。そのためレースによって馬連ワイドを的確に使い分けることで回収率を大きく向上させることが可能です

また、馬連ワイドにはそれぞれ、回収率が非常に低くなる「買ってはいけない組み合わせ」が存在します

このページでは、様々なデータや馬券購入者の心理を基に、次の内容について詳しく解説します。

  • 馬連ワイドのオッズと回収率の関係
  • 馬連に適した軸馬とワイドに適した軸馬
  • 馬連ワイドの本質的な違い
  • 出走馬の能力差に応じた高回収率となる組み合わせの変化
  • フォーメーションに適したレース、ボックスに適したレース

この記事を読むことで、レースに応じて馬連ワイドを使い分けながら、回収率が高くなる組み合わせを狙って購入することが可能となります。

馬連ワイド馬券の特徴と傾向を把握し、長期的な回収率を向上させましょう!

馬連ワイド馬券で狙うべきオッズ範囲

馬連ワイド馬券はともに控除率が22.5%で同一です。適正オッズであれば回収率はどちらも77.5%となります。

単勝
複勝
馬連
ワイド
馬単
3連複
3連単
控除率20%22.5%25%27.5%
払戻率80%77.5%75%72.5%
馬券種ごとの控除率と払戻率

しかし、馬連やワイドを購入する際、多くの人がボックスやフォーメーションにより複数点購入することでオッズに歪みが生じます。それにより、適正オッズよりも過剰に売れてしまい、回収率が77.5%よりも低い「損をする買い目」が存在します

高配当の組み合わせは回収率が低い

オッズごとの回収率傾向を調べることで、「損をする買い目」を調べてみましょう。

基本的には馬連ワイドともにオッズが上がるにつれて回収率が下がっていることがわかります。

データから分かる傾向

馬連では300倍以上、ワイドでは80倍以上のオッズになると急激に回収率が下落しています。

人気順の組み合わせによる傾向

より具体的に傾向を確認するために、人気順の組み合わせにおける回収率を見てみます。

馬連の回収率分布

【馬連】人気別組み合わせの回収率

ワイドの回収率分布

【ワイド】人気別組み合わせの回収率
データから分かる傾向
  • 上位人気馬が絡まない中穴~穴馬同士の組み合わせの回収率が低い
  • 10番人気以下の大穴馬が絡む組み合わせは特に回収率が低い

高配当の馬券は魅力的ですが、むやみに人気薄の馬へ買い目を広げることは大きく収支を悪化させる要因となることがわかります。高配当の組み合わせの回収率が低くなる理由には、馬券購入者の心理が強く影響しています。

「高配当=低回収率」となる馬連ワイド馬券購入者の心理

狙いたい馬が穴馬だった場合、誰でも次のように考えたことがあるはずです。

  • 他の穴馬も相手に入れて、上振れの高配当も狙おう
  • 穴馬の1頭軸は不安だから、ボックス買いにしよう

このような考えで馬連ワイド馬券を購入する人が多いため、本来は的中率が低い「穴馬同士の組み合わせ」が過剰に買われることになります。その結果、高配当の組み合わせになるほど回収率が下落してしまうのです。

馬連ワイドの購入点数は少なくする

高配当の組み合わせは「損する組み合わせ」となります。そのため、「十分オッズがつくので、買い目を広げても良い」という考えは、長期的な馬券収支の観点からは誤りです。

相手の馬を絞ると馬券が外れる可能性は高くなります。しかし、長期的な馬券収支を向上させるためには的中率よりも回収率を重視することが必要です。

軸馬・相手の馬は根拠を持って選び、買い目は2〜3点程度に絞りましょう。

長期的な回収率を向上させるためには、「このレースの的中率を上げたい」と考えるのではなく、「このレースが外れてしまっても、1ヶ月続ければプラス収支になる買い方を継続しよう」と考えることが重要です!

軸馬によって馬連ワイドを使い分けよう

「ワイドは馬連の保険」と考える方も多くいます。しかし、実は馬連とワイドは馬券種として大きく性質が異なり、回収率の傾向に違いが存在します。

人気馬を軸にするなら馬連、穴馬を軸にするならワイド

馬連ワイドの回収率分布を改めて比較し、違いを確認してみましょう。

馬連の回収率分布

馬連

ワイドの回収率分布

ワイド

馬連の方が青く囲った低回収率ゾーンが広くなっており、ワイドの方が低回収率ゾーンが狭くなっています。

データから分かる傾向
  • 馬連は1番人気・2番人気馬が絡まない組み合わせの回収率が低い
  • ワイドは中穴同士の組み合わせでも、一定の回収率を維持している

そして、この傾向は上位人気馬と下位人気馬の能力の差が大きいほど顕著になります。

1番人気が単勝1倍台のレースの回収率分布

能力差が大きいレースの例として、1番人気の馬が単勝1倍台となっている1強レースに絞り、人気順の組み合わせにおける回収率をみてみます。

馬連の回収率分布

馬連平均回収率(1番人気1倍台のレース)

ワイドの回収率分布

ワイド平均回収率(1番人気1倍台のレース)

高回収率の組み合わせ、低回収率の組み合わせの傾向がより顕著になっていることがわかります。

馬連の傾向
1番人気がらみの回収率が高くなっている
穴馬同士の回収率が顕著に低くなっている
ワイドの傾向
1~3番人気を含めた組み合わせの回収率が高くなっている
馬連と同様に穴馬同士の回収率が顕著に低くなっている
共通の傾向
人気馬との組み合わせであっても、7番人気以下の穴馬を含めた組み合わせは回収率が低くなっている

馬連ワイド共通して、上位人気馬と下位人気馬の能力差が大きいときは、穴馬同士などの高配当の組み合わせは極力避けましょう

ワイドに特有の傾向が存在する

人気馬を含む組み合わせが高回収率となる傾向は馬連とワイドに共通でしたが、ワイド特有の回収率傾向も存在します。

次の表は、ワイド馬券における同じようなオッズの組み合わせを抽出し、それぞれの回収率を比較したものです。

組み合わせワイドのオッズ回収率
4倍台
1人気‐4人気4.3倍79.0%
2人気‐3人気4.6倍82.4%
5倍台
1人気‐5人気5.6倍77.0%
2人気‐4人気5.8倍79.9%
12倍台
1人気‐8人気12.2倍76.4%
2人気‐7人気12.7倍78.8%
3人気‐6人気12.7倍79.1%
4人気‐5人気12.1倍76.1%

この表から「ワイドでは、同じオッズ帯でも1番人気を含む組み合わせの回収率が低い」ということがわかります。1番人気の馬を軸にする場合は、ワイドよりも馬連を選択しましょう。

馬連ワイドの本質的な違い

  • 馬連の方がワイドよりも低回収率となる組み合わせが多い
  • ワイドは1番人気を含む組み合わせの回収率が低い

このような傾向が生じる理由は、馬連ワイドの的中パターンの違いによるものです。

馬連の的中パターン
選択した2頭が、1着・2着のパターンのみ
ワイドの的中パターン
選択した2頭が、1着・2着、1着・3着または2着・3着の3パターン

馬連は的中パターンが1パターンしかなく、1着・2着を順不同でピタリと当てなければなりません。一方でワイドは3着以内に入る2頭を当てればよく、2着・3着の組み合わせでも的中となります。この違いが回収率の傾向に影響を与えます。

馬連の方がワイドよりも低回収率となる組み合わせが多い理由

人気順勝率連対率複勝率
1番人気33%51%64%
2番人気19%38%52%
3番人気13%28%42%
人気順別の成績(2019年~2023年)

1番人気の馬は2回に1回、2番人気は3回に1回以上という非常に高い確率で連対します。的中率が非常に高い買い目は本来の的中率以上に購入されることが少ないため、人気馬を含めた馬連の組み合わせは過剰人気になりにくくなります

フォーメーションやボックス買いをする購入者が一定数いることにより、穴馬同の組み合わせは本来の的中率以上に購入されてしまい、馬連では穴馬同士の組み合わせの回収率は低くなります。

ワイドは1番人気を含む組み合わせの回収率が低い理由

人気順勝率連対率複勝率
1番人気33%51%64%
2番人気19%38%52%
3番人気13%28%42%
人気順別の成績(2019年~2023年)

1番人気の馬は3回に2回は3着以内に好走しますが、その場合であってもワイドであれば1番人気を含まない的中パターンが必ず存在します。さらに3回に1回は1番人気が飛び、1番人気を含まない的中パターンが3通り存在します。ワイドでは中穴~穴馬同士の組み合わせも一定の的中率があるため、馬連ほど過剰人気になりにくく、一定の回収率が維持されます

しかし、1番人気を買い目に入れなくても的中パターンが存在するにも関わらず、3回に2回という高い複勝率から保険として1番人気を相手に入れてワイドを購入する人が非常に多くいます。それにより過剰に購入されるため、1番人気絡みのワイド馬券は回収率が低下してしまいます

1番人気を軸にするなら馬連、穴馬を軸にするならワイド

的中パターンが1通りしかない馬連と、3通り存在するワイドでは、その性質の違いにより回収率の傾向に違いがあります。そして、この傾向は上位人気馬と下位人気馬の能力の差が大きいほど顕著になります。

  • 1番人気を軸にする場合:
    • ワイドは回収率が低くなりやすいため馬連を選択しましょう。
  • 穴馬を軸にする場合:
    • 馬連の回収率が低くなりやすいためワイドを選択しましょう。

混戦のレースでは馬連ワイドの回収率傾向が変化する

上位人気馬と下位人気馬に能力差が大きい場合は穴馬同士の組み合わせが過剰人気となりやすい傾向にありましたが、上位人気が混戦のレースでは正反対の傾向になります

1番人気が単勝3.5倍以上の混戦レース

1番人気の馬が単勝3.5倍以上の混戦レースに絞り、人気順の組み合わせにおける回収率をみてみます。

馬連の回収率分布

馬連平均回収率(1番人気3.5倍以上のレース)

ワイドの回収率分布

ワイド平均回収率(1番人気3.5倍以上のレース)

高回収率オッズの範囲が広く、全体的に回収率が高くなっていることがわかります。特に次の傾向が目立ちます。

  • 上位人気同士の組み合わせの回収率が低い
  • 4番人気~9番人気の穴馬絡みの馬券回収率が高い

ワイドよりも馬連のほうが傾向が顕著になっており、特に1番人気と2番人気・3番人気の組み合わせは回収率が非常に低く、70%を切っています

混戦レースで穴馬の馬連ワイドが高回収率となる理由

1強レースでは1番人気の馬の連対率が非常に高いため、的中率より過剰に人気することは少なくなります。しかし、混戦のレースでは上位人気馬の信頼度は大きく下がります。

人気順勝率連対率複勝率
1番人気20%
(33%)
36%
(51%)
48%
(64%)
2番人気17%
(19%)
31%
(38%)
43%
(52%)
3番人気14%
(13%)
26%
(28%)
38%
(42%)
1人気3.5倍以上時の成績 ※()内は全レース平均

1番人気・2番人気の連対率は30%台になり、複勝率も40%台まで下がります

一強レースであれば、そもそもの連対率・複勝率が非常に高いので過剰人気にはなりにくいですが、混戦レースでは上位人気同士で決着する確率が低くなります。

それでも上位人気馬を軸や相手に入れる購入者が多いため、過剰人気になり回収率が低くなります。

混戦レースは穴馬を軸にして高回収率を狙おう

抜けた能力の馬がいない混戦レースでは、中穴〜穴馬が2着や3着に好走するケースも多くみられます。その結果、穴馬絡みの組み合わせの回収率が非常に高くなります

予想が難しいレースであるからこそ、上位人気馬が過剰に買われ、回収率が低くなります。長期的な回収率を重視するのであれば、穴馬から積極的に狙ってくべきレースです。

馬連ワイドはフォーメーションで買い目を絞ることが重要

馬券は買い方が非常に重要です。馬連ワイドの買い方は大きく2つに分類できます。

  • フォーメーション
  • ボックス

「馬連ワイドのどちらにするか」の選択も重要ですが、「フォーメーション・ボックスのどちらにするか」の判断も非常に重要です

回収率を重視するならフォーメーション

フォーメーションは軸馬が馬券外になればハズレてしまうリスクがあります。しかし、回収率が高い組み合わせのみに絞って購入することが可能なため、回収率の向上を目指す方に適しています

ボックス買いは的中率を上げたい初心者の方には有効な買い方です。しかし、フォーメーションと異なり、必要以上に買い目が広がるため、回収率が低い組み合わせも含まれてしまいます。

馬連ワイドで長期的に収支を向上させたい方は、フォーメーションで馬券を組み立てましょう。

ボックス買いが有効なケースは?

ボックスの買い目全てが高い回収率を見込める場合は、ボックス買いも有効になります。では、どのようなレースが該当するのでしょうか?

それは「混戦レース」です。

混戦レースは高い回収率となる組み合わせが多いため、ボックス買いでも回収率を維持することができます。

ただし人気馬同士の組み合わせは非常に低回収率となるため、人気馬は1頭のみにするなど、注意が必要です。

馬連ワイド買い方4つのノウハウまとめ

1

オッズを歪ませる馬券購入者の心理を把握する

  • 「上振れを狙って、人気薄も相手に入れよう」
  • 「軸馬が決められないからボックスにしよう」
  • 「上位人気馬は好走率が高いので、とりあえず相手に入れておこう」

こうした考え方で必要以上の組み合わせを購入する人が多いため、回収率が低くなってしまう組み合わせ、高くなる組み合わせが生まれます。

2

馬連とワイドの性質の違いを把握する

  • 人気馬を軸とする場合は馬連を選択する
  • 穴馬を軸とする場合はワイドを選択する
  • 特にワイド馬券では1番人気を含む組み合わせは過剰人気になりやすい

馬連は的中パターンが1着・2着しかありませんが、ワイドは1着・3着や2着・3着の組み合わせでも的中となります。

馬連とワイドは馬券種としての性質が異なるため、購入者心理によるオッズの歪み方も異なります

3

出走馬の能力差によって軸馬を変化させる

  • 上位人気馬と下位人気馬の能力差が大きくなるほど、人気馬の組み合わせの回収率が高くなり、穴馬の回収率は低くなる。
  • 能力差が小さい混戦レースになるほど、人気馬の組み合わせの回収率は低くなり、穴馬の回収率が高くなる。

出走馬の能力(オッズ)によっても回収率が高くなる組み合わせは変化します。特に混戦レースは穴馬を含めた組み合わせの回収率が非常に高くなります

4

フォーメーションとボックスを使い分ける

  • 回収率が高い組み合わせに絞って購入するために、基本的にはフォーメーションで購入する
  • 混戦レースの場合はボックス買いも有効だが、人気馬は1頭のみとする

ボックス買いは回収率が低い組み合わせが多く含まれる可能性があるため、長期的な回収率を重視する場合には不向きな買い方です。原則はフォーメーションを用いて、回収率が高い組み合わせに限定して購入するよう心がけましょう

馬連ワイドの「買い方」に「予想」加えることで更に回収率を高める

馬券としての性質や購入者の心理を活用した馬券の「買い方」だけで、回収率は大きく変化します。しかし、買い方だけでは110%、120%といった高い回収率を安定的に実現することは困難です。

「買い方」に精度の高い予想を加えることで、回収率を大きく向上させることができます!

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