2歳馬・3歳馬は休養明けの期待値が高い!馬齢とレース間隔の関係
若馬の1か月と古馬の1か月の価値は異なる
レースには競走馬ごとに様々なローテーションで出走してきます。
前のレースから数週間で出走してくる馬や、長期休養明けの馬。
前走からの間隔が短ければ、前走に見せたパフォーマンスから大きく成長していることはあまりないでしょう。
しかし、レース間隔が長ければその間に能力が大きく成長している可能性があります。
特に2歳馬や3歳馬などの若い馬場合、「この体重増は成長分だ」という解説を聞いたこともあると思います。
そのため、若い馬はレース間隔が大きい場合、馬券購入者の能力評価が適切に行われておらず、期待値が高くなるのではないか、ということが想定できます。
ここでは馬齢とレース間隔の関係を調べてみます。
2歳馬の休養明けは期待値が高い
まずは馬齢ごとに、レース間隔別の期待値を見てみましょう
馬齢×レース間隔ごとの期待値
まず一番に目を引くのが2歳馬の傾向です。
明らかにレース間隔と比例して期待値が上昇しています。
25~29週についてはグラフ内に収まっていませんが、回収率238.3%という驚異的な数値となっていました。
3歳馬の3月までは高期待値の傾向は続く
先ほどのグラフでは、3歳馬はレース間隔が1~4週の期待値は低く、5週以上はほぼ横ばいとなっていました。
しかし、2歳から3歳になった途端に傾向が変わるとは考えにくいです。そのため、3歳馬についてもう少し時期を分割して調べてみましょう
レース間隔ごとの期待値(3歳馬1-3月)
2歳馬ほどではないにせよ、1~3月については3歳馬もレース間隔と期待値が比例する傾向が読み取れます。
レース間隔ごとの期待値(3歳馬4-12月)
4~6月及び7月以降については、明確な相関関係は見て取れません。
まだ馬体の成長力は十分な時期ではありますが、すでに一定のレース数をこなしており、馬券購入者の能力比較も適正になってくることで、休養明けの優位性が喪失しているものと思われます。
休養明けの馬体重増は成長分
2歳馬及び3歳馬の1~3月までは休養明けの期待値が高いことがわかりました。
ここで冒頭にも記載した「この体重増は成長分だ」という考えが正しいのかを調べてみます。
対象を次の通り絞り込んだ上で、馬体重毎の分析します。
- 2歳馬及び3歳馬の1~3月
- レース間隔が15週以上
該当馬の馬体重増減ごとの期待値
-9~-4kgが若干異常な値となっているものの、全体の方向性としては馬体重増となるほど期待値が高く、特に+20kg以上の場合は非常に高い回収率となっています。
成長期の馬は休養明けを狙え!
馬齢ごとのレース間隔との関係や、休養明けの場合の馬体重増減ごとの期待値を調べてみました。
今回の分析結果を期待値の観点から総括すると、次の傾向があると考えられます。