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【2024年夏競馬対応】「夏は牝馬が強い」4つの理由とデータで見る牝馬の勝率・回収率

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「夏は牝馬」は正しいのか

競馬界で長年語られている格言の1つに、「夏は牝馬」というものがあります。

近年は特に温暖化が進み、夏のレースは馬にとっても熱中症のリスクもあり、非常に厳しい環境となります。

そのような過酷な環境下において、牝馬が有利とされる理由と、データ面からの分析結果を紹介します。

「夏は牝馬」と言われる4つの理由

夏競馬において牝馬が強いとされる理由には、主に次の4点が挙げられます。

  1. 牝馬の体温調節機能と夏の暑さへの耐性
  2. 牝馬のストレス耐性と夏場のホルモンバランス
  3. 夏競馬の競馬場の特徴
  4. 夏場は牝馬にとって強敵が少ない
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「夏は牝馬」の理由

牝馬の体温調節機能と夏の暑さへの耐性

一般的に、牡馬と比べて牝馬は体格が小さく、体脂肪の割合が低いため、効率的に体温調節を行うことが可能です。

また、牝馬は代謝が安定しているともされており、気温変化への適応能力が高いと考えられます。これにより、牝馬は夏場の暑い季節において安定したパフォーマンスを発揮できます。

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「夏は牝馬」の理由

牝馬のストレス耐性と夏場のホルモンバランス

一般的に牡馬よりも牝馬は精神的に安定しているとされ、ストレスへの耐性が高いことが多い。

また、牝馬は春に発情期を迎え、その後夏にかけてホルモンバランスが安定してきます。このホルモンの変動が少ない時期は、精神的にも落ち着いており、レースに集中しやすくなるとされています。

夏の厳しい条件下では、この精神的安定性が牝馬にとって大きなアドバンテージとなり、一貫したパフォーマンスを発揮しやすく、結果として好成績を収めることが可能となります。

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「夏は牝馬」の理由

夏競馬の競馬場の特徴

夏競馬は比較的平坦なローカル競馬場でレースが開催されることが多くなります。

牡馬に比べて牝馬は筋肉量が劣るため、パワーが必要とされる急坂のあるコースよりも平坦なコースの方が牝馬に適した条件となります​。

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「夏は牝馬」の理由

夏場は牝馬にとって強敵が少ない

多くの有力な牡馬は、秋以降のレースに向けて夏競馬の時期は休養しているため、牝馬にとっては強敵が少なくなるということが考えられます。

夏の牝馬は、高い気温に対する身体的・メンタル的な耐性が高いといった内的要因に加え、コースや対戦相手などの外的要因にも恵まれるため、好成績を残しやすくなります。

気温別に見る牝馬の勝率と回収率データ

では、理屈通り夏は牝馬が強いのか、データ面からも見てみましょう。

夏の過酷な環境を考慮し、2024年から夏競馬の一部の開催で開催時間を変更し、最も高温となる昼の時間は休止時間とすることがJRAから発表されています

そのため、同じ時期のレースであっても開催時の気温が過去のレースと変わってきます

将来のレースでも使えるデータとするために、ここではレース時点の気温をもとに、牡馬・牝馬それぞれの勝率を見てみます。

気温のデータについては、各競馬場に最も近いポイントの開催時刻における気温を、気象庁のホームページから全レース分取得し分析しました。

また、分析に当たっては牝馬限定戦は除外し集計しています。

気温ごとの牡馬と牝馬の勝率

気温が20度以上になると牡馬の勝率は徐々に低下し、逆に牝馬の勝率が上昇傾向にあることがわかります。そして30℃を超える付近から牝馬の方が勝率が高くなっています

このことからも「夏は牝馬」という格言がデータ面からも正しいと言えます。

しかし、「勝率が高い=馬券的な妙味がある(儲かる)」ではありません。

牝馬の勝率が高くても、牝馬を狙う馬券購入者が多く、オッズが下がってしまっては積極的に牝馬を狙うメリットはありません。

そこで、次は夏の牝馬は馬券的な妙味はあるのかを調べるために、レース開催時の気温ごとに、牡馬・牝馬それぞれの回収率を見てみましょう。

気温ごとの牡馬と牝馬の回収率

回収率の面から見ても、勝率と同様の傾向であることがわかります。これは次のような状況であると考えられます。

  • 馬券購入者に「夏は牝馬」という格言が浸透していない
  • 「夏は牝馬」の格言を知っていても、馬券購入に組み込んでいない

そのため、夏の牝馬は勝率も高く期待値も高いという非常においしい状況となっています。夏は牝馬を積極的に狙っていくべきと言えます。

季節ごとに見る牝馬の勝率と回収率データ

先ほどは気温ごとのデータを掲載しましたが、3場開催時に毎レースの気温を確認しながら予想することが難しい方も多いでしょう。

2024年からのレース休止時間の導入を考えるとレース時の気温で考えるほうが正確性は高くなりますが、現時点では発走時間が変更されるのは一部の開催でもあるため、月別の勝率及び回収率のデータも見てみましょう。

月ごとの牡馬と牝馬の勝率

月別に見ても、冬の時期は牡馬の方が勝率が高い一方で、6月から8月の夏競馬の時期については、牝馬の方が勝率が高くなっていることがわかります。

月ごとの牡馬と牝馬の回収率

気温ごとのデータと比べるとグラフとしての凸凹があるものの、回収率についても6月から9月の時期については牝馬の方が高くなっています。

「夏は牝馬」と言われるの理由のうち、ホルモンバランスや競馬場の形状など、気温だけでなく季節性が影響する要素も多いため、より簡潔に「夏競馬の期間は牝馬を狙う」と考えても馬券戦略としてある程度は機能すると考えられます。

分析結果のまとめ
  • 「夏は牝馬」の格言は、データ上も正しい
  • 勝率のみでなく、回収率の面からも夏は牝馬が優勢となる
  • 夏競馬の休止時間導入を踏まえると、気温による判定が望ましい
  • 気温の確認が困難であれば、「夏競馬の期間は牝馬を狙う」と考えても馬券戦略として機能すると考えられる

もう一つの格言「夏は芦毛」

「夏は牝馬」の格言以外にも、「夏は芦毛を狙え」といった季節と毛色に関する格言もあります。

学校の理科の授業でも習うように、黒い色は光を吸収し、白い色は光を反射します。そのため、夏場は毛色によって発揮されるパフォーマンスや熱中症のリスクも異なるのではないかという仮説が立てられます。

そこで、毛色を次の3種類に分類し、それぞれの気温別の勝率を調べてみます。

  • 黒い毛色(黒鹿毛・青鹿毛・青毛)
  • 茶色い毛色(鹿毛・栗毛・栃栗毛)
  • 白い毛色(芦毛・白毛)

黒い毛色(黒鹿・青鹿・青毛)の馬の気温別勝率

黒い毛色の馬は、気温が30℃を超える真夏の時期になると、明確に勝率が低下していることがわかります。

黒い毛色は太陽光を多く吸収し、体温が上昇しやすくなります。そのため、気温が高いと熱中症や過度の発汗による体力消耗のリスクが高まります。

これにより、夏の暑い季節にはパフォーマンスが低下しやすくなります。逆に、涼しい季節では体温を保持するのに有利となり、成績が良くなる可能性があります。

茶色い毛色(鹿毛・栗毛・栃栗)の馬の気温別勝率

茶色い毛色の馬は、基本的には気温に関わらず成績は安定していますが、若干ながら気温と比例して成績が良くなっています

茶色い毛色の馬は、黒い毛色や白い毛色の馬と比べると適度な太陽光の吸収と反射のバランスとなります。

このため、茶色い毛色の馬は比較的どの季節でもパフォーマンスが安定しており、夏場においても熱中症のリスクが比較的低いため、成績が良くなると考えられます。

白い毛色(芦毛・白毛)の馬の気温別勝率

白い毛色の馬は頭数が少ないためグラフの波が大きくなってしまっていますが、全体的な傾向としては気温と比例して成績が良くなっています

白い毛色は太陽光を反射しやすいため、黒い毛色の馬と比べて体温の上昇が抑えられます。それにより、白い毛色の馬は夏場の高温でも熱中症のリスクが相対的に低くなり、パフォーマンスが向上しやすいと考えられます。

ただし、茶色い毛色の馬と同様に極端に有利とまでは言えず、「芦毛だから」という理由で積極的に狙うほどではありません

分析結果のまとめ
  • 黒い毛色の馬は、夏場の高温期は明確に勝率が低下する
  • 茶色い毛色の馬、白い毛色の馬は気温と比例して勝率が高くなる傾向があるが、積極的に狙うほど優位とは言えない

季節による有利不利を把握して馬券戦略を組み立てる

「夏は牝馬」の格言の理由とその裏付けとなるデータ紹介、および季節と毛色の関係について解説しました。

気温や季節による有利・不利を把握した上で、勝率が高い馬や期待値の高い馬を予想し、馬券購入に活かしましょう。

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あぼかど
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回収率100%越えの独自の競馬指数を作成し、馬券の自動購入をしています。

大学で学んだ統計学の知識を基に過去のレースデータを分析し、独自指数の作成と、その指数を用いた購入対象の判定ロジックを5か月間かけて構築しました。
現在はPCが自動で情報を取得し、馬券購入まで行ってくれる仕組みを作り、完全自動化を実現することで、趣味と家庭を両立させています。
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