地方競馬

門別競馬場コースの特徴と枠番・脚質の傾向【5年4,837レース】

KeibaAiNavi
門別競馬場をイメージした砂のコース。内ラチ沿いに一列で連なる競走馬の一団が、砂を巻き上げながら走っている

競馬場は場所・コースによって様々な特徴があり、有利となる枠番や脚質なども変わってきます

このページでは「門別競馬場」のレース傾向を、直近5年・4,837レース(約4万8千頭)の実測データで解説します。1番人気の信頼度、門別ではっきり出る「外枠有利」、脚質、距離別の傾向を順に確認し、中央競馬との違いにも触れていきます

先に結論をまとめると、門別の1番人気は勝率45.8%と地方14場では堅い側で、枠順は実測ではっきり「外枠有利」(内÷外0.74)でした

外有利は集計できたどの距離でも出ていて、最も強いのは主戦場の1200mです。脚質は逃げ切りの決まりやすさこそ平均的ですが、後方からの巻き返しは届きにくい部類でした

門別の傾向はさまざまに語られますが、本記事では集計期間とレース数を明示したうえで、すべて同一の集計条件による数字で確認していきます場別シリーズ第7弾として、南関東4場(大井・川崎・船橋・浦和)や園田・高知と同じ形式でお届けします。

  • 集計期間
    • 2021年6月~2026年6月 計5年間
  • 対象レース
    • 門別競馬場の全レース 4,837レース・47,586頭(出走取消・競走除外は集計対象外)
  • 回収率計算方法
    • 単勝・複勝とも100円均等買い(払戻は公式の払戻データに基づき当サイトが集計)
  • 補足
    • 枠順の集計は5頭立て以上・馬番を頭数で3等分した「内・中・外」で判定
    • 脚質はそのレースで実際に取った位置。最初のコーナーの通過順位で判定し、先頭=逃げ・出走頭数の3分の1以内=先行・3分の2以内=差し・それより後ろ=追込(判定できた馬は99.9%)

※本記事は過去データの傾向の集計であり、原因を証明するものではありません。

※過去のレースに対する成績であり、将来のレースにおいて同様のパフォーマンスを保証するものではありません。

次の図解は、本記事で分かる門別の傾向の早見まとめです。

門別競馬場の傾向 早見マップ

図解:門別競馬場の傾向早見マップ(堅さ・枠順・脚質・距離)

門別競馬場の基本情報

門別競馬場をイメージした地方競馬場の全景。手前にスタンドと立ち見の広場、その先の外ラチの向こうに砂のコースが広がっている

門別競馬場は北海道日高町にある競馬場で、ホッカイドウ競馬(道営競馬)の本場です。夜空の北斗七星にちなんだ「グランシャリオナイター」の名称で、全日程が照明の灯るナイターで開催されています

コースは右回りで、1周は約1,600mと、地方競馬では大井競馬場と並ぶ最大級の広さです。ゴール前の直線も約330mと長く、園田や姫路のような小回りとは対照的な、ゆったりとした大回りコースとなっています。

門別のもう一つの特徴は、全国でも早い時期に2歳新馬戦が始まる場である点です。ホッカイドウ競馬は毎年春に2歳戦がスタートし、全国でデビューを目指す2歳馬が集まる供給・育成の中心地となっています(本記事の集計は2歳戦を含む全レースが対象です)。

開催はおおむね4月から11月までで、フルゲートはコース幅としては16頭に対応していますが、普通・特別競走では原則12頭で組まれます。本集計でも大半は13頭以下ですが、14〜16頭立てのレースも48レース含まれます

次のグラフは、門別で行われるレースの距離構成です。

門別競馬場の距離構成

門別競馬場 距離別のレース数構成比

主戦場は1000m(37.2%)と1200m(35.8%)で、この2つの短距離だけで全体の73.0%を占めます。門別を知ることは、まず短距離の傾向を知ることと言えます

続くのが1700m(11.4%)で、1100m・1600m・1800mがそれぞれ4〜6%ほどです。長い直線を持つ広いコースながら、番組は短距離に大きく寄っているのも門別の個性です。

1番人気の信頼度——14場で5番目に堅い

門別競馬場をイメージした砂のコースのゴール前。内ラチ沿いを走る先頭の1頭が後続を離して抜け出している
  • 地方全体44.3%との1.5%ほどの差
  • 南関東4場との対照的な傾向
  • 頭数が増えるほど下がる本命の勝率
  • 勝率の高さと単勝回収率80.4%のずれ

次のグラフは、人気順別の勝率を門別と地方全体で並べたものです。

人気順別の勝率(門別vs地方全体)

門別競馬場と地方全体の人気順別勝率の比較

門別の1番人気の勝率は45.8%・3着内率は77.7%です。地方14場では5番目に高く、人気サイドが素直に走る側の場と言えます

地方全体の44.3%との差は1.5%ほどで、大きな開きではありません。門別の平均出走頭数が9.8頭と地方全体の10.1頭よりやや少ないことも、この差の一部に関わっているものと考えられます(頭数と堅さの関係は次に見ていきます)。

当シリーズで見てきた南関東4場(39.5〜41.4%の「荒れ寄り」ブロック)とは対照的な傾向です

門別の中でも、堅さは頭数次第で動きます。

出走頭数帯別の1番人気勝率(門別)

門別競馬場 出走頭数帯別の1番人気勝率

7頭以下のレースなら1番人気は48.2%勝ちますが、12〜13頭では43.0%まで下がります(平均は9.8頭です)。出走頭数が増えるほど紛れが生じ、本命の勝率が下がる傾向が読み取れます

なお、一般論として「勝率が高い=馬券的な妙味がある(儲かる)」ではありません。門別の1番人気の単勝回収率は80.4%と、100%を下回ります

門別は内枠有利か外枠有利か——実測でははっきり外枠有利

門別競馬場をイメージした砂のコースで、内ラチ沿いを走る最内の馬と騎手が、前を行く馬たちの蹴り上げた砂を顔から浴びている
  • 内・中・外で階段状に上がる勝率
  • 単勝回収率に出る10%以上の内外差
  • どの馬場状態でも消えない外の優位
  • 主戦場1200mで最も強く出る外有利

門別は1周約1,600mの広い大回りコースです。小回りコースで語られがちな「内枠有利」のイメージが、この広いコースでも当てはまるのかを実測で確かめます

次のグラフは、馬番を内・中・外に3等分したときの勝率です。

枠の位置別の勝率(門別)

門別競馬場 枠の位置別の勝率(内・中・外の3分割)

内8.7%・中10.3%・外11.7%と、外に行くほど勝率が上がる階段になっています。内÷外の勝率比は0.74で、姫路(0.64)・船橋(0.67)とともに、地方14場の中でも外枠有利がはっきり出る部類に入ります

コースの広さにかかわらず、門別ははっきりと外枠有利の場でした。

回収率を見ると、オッズに表れた評価の傾向も見えてきます。

枠の位置別の単勝回収率(門別)

門別競馬場 枠の位置別の単勝回収率

単勝回収率は内60.5%・中64.6%・外70.8%と、内と外で10%以上の開きがあります。外枠の有利が、オッズに十分には織り込まれていない傾向が読み取れます。

ただし外枠でも回収率は100%に届きません。枠だけで買う戦略が成り立たないのは他場と同じです。

※回収率の内外差は、勝率の差ほど確度の高いものではありません。

馬場状態別の内外バイアス(門別)

門別競馬場 馬場状態別の内外バイアス(内÷外の勝率比)

良0.76・稍重0.70・重0.68・不良0.88と、どの馬場状態でも外有利は消えません。良から重にかけてはむしろ強まり、不良ではやや緩みますが、外の優位そのものは残ります(不良は464レースの集計で誤差の幅があります)。

そして門別の枠を語るうえで大切なのが、距離との関係です。

距離別の内外バイアス(門別)

門別競馬場 距離別の内外バイアス(内÷外の勝率比)

外有利は集計できたどの距離でも出ていますが、最も強いのは主戦場の1200m(0.65)です。もう一本の主戦場である1000m(0.82)や1100m(0.92)は比較的穏やかで、外有利は距離に沿って単調に変わるのではなく、1200mで際立って強く出ます

最内の不利は、ラチ沿いの砂が深くなりやすいことや、スタート直後に前の馬の砂を被りやすいことによるものと考えられます

門別の枠を見るときは、主戦場の中でも特に1200mで外を重く見るのが、実測に沿った見方です。なお、距離ごとに出走する馬の顔ぶれの偏りも数字に影響し得ます。

脚質——押し切りは標準的、後方の届きにくさは14場4位

門別競馬場をイメージした砂のコースで、内ラチ沿いを単騎で先頭を走る競走馬と騎手。後続の一団は数馬身うしろに固まっている
  • 地方14場に共通する前有利の大前提
  • 逃げ29.6%から追込2.4%までの並び
  • 押し切り率と逃げ÷追込を分けて見る理由
  • 短距離ほど極端になる後方の届きにくさ

この章の脚質は、レースの結果として分かる実際の位置取り(最初のコーナーの通過順位)で集計しています。そのため回収率(その買い方をした場合の損得)は掲載していません

予想への活かし方脚質の検証記事をご覧ください。

はじめに押さえたいのは、前の位置を取った馬が後方の馬より好成績という、地方14場すべてに共通する大前提です。実際に逃げた馬の勝率は地方全体で29.4%、追込に回った馬は2.9%となっています。

この章で確認するのは、その大前提の中で、門別が他場と比べてどの位置にいるかです

次のグラフは、実際の位置取り別の勝率です。

実際の位置取り別の勝率(門別)

門別競馬場 実際の位置取り別の勝率(最初のコーナー通過順から判定)

逃げ29.6%・先行15.7%・差し7.9%・追込2.4%となっています。

逃げた馬がそのまま押し切る率で見ると、門別の29.6%は地方14場で7番目で、地方全体の29.4%とほぼ同じ標準的な水準です。

一方、後方の届きにくさを示す逃げ÷追込の勝率比は12.1倍で、これは盛岡(14.6倍)・浦和(13.8倍)・大井(12.2倍)に次ぐ14場4番目の高さです地方全体の10.2倍を上回ります

つまり門別は、逃げ切りの決まりやすさそのものは平均的ですが、後方からの巻き返しは地方の中でも届きにくい部類に入ります。「前有利」とひと括りにせず、押し切りやすさと後方の届きにくさの2つの軸を分けて見るのが門別の脚質の見方です。

この後方の届きにくさは、短距離ほど極端になります

主戦場の1000mでは、実際に逃げた2,006頭の勝率が36.8%と、3頭に1頭以上がそのまま押し切ります。対して追込に回った5,995頭の勝率はわずか1.3%で、倍率にすると27.92倍まで開きます。

同じ主戦場でも1200mでは逃げ÷追込は11.60倍、1700mでは4.80倍と、距離が延びるにつれて後方にも出番が出てきます。門別の「前が止まらない」印象は、最短の1000mによる部分が大きいと言えます

※実際の位置取りは馬の能力や展開と重なるため、位置取りだけの効果として読むには注意が必要です。

距離別の傾向まとめ

門別競馬場をイメージした砂のコース。レース前のハロー掛けを終えた無人の走路が、走行方向に走る細い筋を残して奥へ続いている

ここまでの内容を、主要距離ごとに整理します。

距離レース数1番人気勝率枠(内÷外)逃げ÷追込
1000m1,79746.9%0.82(外有利)27.92※
1200m1,73045.4%0.65(外有利)11.60
1700m55045.3%0.73(外有利)4.80

※1000mの逃げ÷追込27.92は、追込に回った馬の勝率が1.3%と低いことによる大きな倍率です(実数は脚質の章をご覧ください)。

  • 1000mは「外有利+前有利」がともに強く出る、門別の短距離らしさが凝縮された距離です
  • 主戦場の1200mは外有利が最も強い一方、前有利は11.60倍と1000mほどの極端さはありません
  • 1700mでは外有利は残りつつ、後方にも出番が出てきます

主戦場以外では、1100m(内÷外0.92)・1600m(0.70)・1800m(0.75)でも外有利が出ています。ただしこれらの距離は脚質や1番人気の集計に十分なレース数が集まらないため、枠の数字のみを傾向としてご覧ください

※1500m・2000m・2600mなどの少数距離は、母数が少ないため個別の集計を割愛しています。

中央競馬場との違い

満員の大観衆を背に、中央競馬のダートコースを追い比べる競走馬と騎手たち。砂を蹴立てて一頭が抜け出そうとしている

中央のダートに慣れた方向けに、同一基準の実測で違いを整理します

指標門別地方全体中央(ダート)
1番人気の勝率45.8%44.3%34.1%
平均出走頭数9.8頭10.1頭14.2頭
枠(内÷外の勝率比)0.740.860.84
逃げ÷追込(勝率比)12.110.28.9

※逃げ÷追込は、実際の位置取り(最初のコーナーの通過順位)による勝率比です。地方・中央とも同一の定義で集計しています。

中央ダートでも「外枠有利」(内÷外0.84)は出ますが、門別の0.74はそれより一段強い数字です砂のコースでは中央でも地方でも外が有利に出ており、門別はその中でも外の優位が強く出る側です。

後方の届きにくさを示す逃げ÷追込も、中央ダートの8.9倍・地方全体の10.2倍に対して門別は12.1倍と、さらに一段強くなっています。

1番人気は中央より10%以上堅く、平均出走頭数も9.8頭と中央の14.2頭より小さいため、中央の感覚よりも人気サイドで決まりやすい場です

まとめ:門別の傾向を把握して馬券戦略を組み立てる

30代の日本人女性が、競馬のデータを見ながら考えている場面

本記事の要点をまとめます。

  • 門別の1番人気勝率は45.8%で、14場中5位です。「荒れ寄り」の南関東4場とは対照的に、人気サイドが素直に走る場となっています
  • 枠順は実測で「外枠有利」(内÷外0.74)で、14場の中でもはっきり出る部類です。回収率も内60.5%・外70.8%と10%以上開き、外の有利はオッズに十分織り込まれていない傾向です
  • 外有利は集計できたどの距離でも出ますが、最も強いのは主戦場の1200m(0.65)です。1周約1,600mの広いコースでもはっきり外が有利です
  • 実際に逃げた馬の押し切り率は29.6%で、14場7位の標準的な水準です。一方、逃げ÷追込は12.1倍と後方が届きにくい部類(14場4位)で、1000mは逃げ36.8%・追込1.3%の極端な前有利です
  • 主戦場は1000m・1200mの短距離2本柱(計73.0%)です

どの傾向も「そのまま買えば儲かる」ものではありませんが、人気馬の評価やレース選びの物差しとして組み合わせることで、長期的な予想の精度を支えてくれます。

場別シリーズとしては第7弾です。地方競馬全体の傾向まとめ記事で一覧できます。

あわせて読みたい

地方競馬のデータ検証

競馬場ごとの特徴

当サイトでは、このようなデータ分析を基に、全レース・全馬の能力や期待値を指数化し、毎週無料で公開しています

よろしければ週末の競馬予想の参考にご覧ください!

中央競馬における指数公開記事

全レース・全頭の能力指数・期待値指数・追い切り評価を無料公開しています!>>>

全レース無料予想
【札幌記念・中京記念】8/16(日)全レースAI競馬予想を【無料】公開│競馬AIナビ│
【札幌記念・中京記念】8/16(日)全レースAI競馬予想を【無料】公開│競馬AIナビ│

地方競馬における指数公開ページ

地方競馬14場の全レース・全頭の指数を、予想勝率や適正オッズとあわせて前日に無料公開しています!>>>

地方全14場の指数
地方競馬 全レース予想指数(β版)
地方競馬 全レース予想指数(β版)

X(Twitter)もやっています!
おかげさまでフォロワー1万人越え!

サイトに掲載前の最新情報やレース当日情報はXで発信していますので是非フォローください!

このページをX(旧Twitter)でシェアする

競馬の基礎からAI作成まで

Contents

ABOUT ME
あぼかど
あぼかど
統計学の知識を基に過去のレースデータを分析し、独自の競馬指数を作成・公開しています。

指数公開から9ヶ月でX(旧twitter)のフォロワー
1 万人超えを達成!!

「深いレースデータ分析」と「高回収率を実現する馬券の買い方」、そして「毎週末全レースの全頭診断」を発信していきます!
記事URLをコピーしました