【全レース全頭の追い切り評価】追い切りタイムの偏差値と自己ベスト順位の意味(中央競馬)


レースの前に当サイトの予想指数ページを開くと、出走馬の追い切りの評価が数字で並んでいます。
この記事では、中央競馬の予想指数ページにある「追切評価」の数字が何を表し、どこで読み違えやすいかをまとめました。
追い切りの評価は、以前の毎週の一覧のページに代わり、今は予想指数ページでレースごとに全頭分を見られます。ただ、画面に出るのは追い切りのタイムそのものではなく、タイムから計算した偏差値と自己ベスト順位です。
追切評価は予想指数ページの2か所にある

追切評価は、予想指数ページの2か所に出ます。
1つ目は、レースごとの「追切」のタブです。馬を1頭選ぶと、その馬の偏差値・調教コース・自己ベスト順位と、過去の最終追い切りコース割合(「全レース」と「好成績(1~3位)のみ」)を見られます。
「最終」と「1週前」、「全体時計(4F)」と「ラスト1F」は、タブの中で切り替えられます。4F(4ハロン)は最後の800m、1F(1ハロン)は最後の200mのタイムです。
2つ目は、タブの下にある「各指数サマリと総合評価」の「追切」の欄です。全頭の数字(整数)とS〜Dが並ぶので、レース全体を見渡すのに向いています。

画面の「最終」は、レースの週に行った追い切りから選んだ1本で、最後に行った1本とは限りません。「1週前」は、レースの前の週末あたりに行った追い切りから選んだ1本で、よく「1週前追い切り」と呼ばれる、前の週の半ばの追い切りとは別のものです。追切評価は開催日の前日に公開した値のままで、当日は更新しません。
地方競馬の予想指数のページ(ばんえい競馬を除く14場)には、追切評価の欄はありません。
この記事は、中央競馬と地方競馬のAIの予想指数をレースの前日に公開している、競馬AIナビの運営者が書いています。
追い切り偏差値は何と比べた数字か

追い切り偏差値は、追い切りのタイムを、レースの格ごとに決めた基準のタイムと比べた値です。基準と同じタイムで50になり、速いほど高くなります。全体時計(4F)とラスト1F、坂路とウッドでは、それぞれ別の基準を使っています。
そのため、偏差値はそのレースの出走馬の中での順位ではなく、同じレースの馬の平均が50になるようにそろえた値でもありません。基準は週ごとには変わらないので、追い切りのタイムが全体に遅い週は、多くの馬の偏差値が低めに出ます。
偏差値が出るのは、美浦と栗東のトレーニングセンターの坂路とウッドの追い切りで、「最終」に使える記録が取れたものだけです。その記録が無い馬は偏差値が「-」になり、出馬表の調教の欄に載っていれば、場所とコースだけが出ます。
函館・札幌などに滞在して追い切った馬や、ポリトラック・芝で追い切った馬は、偏差値が「-」になります。「栗東 坂路」と出ていても「-」の馬がいるのも、「最終」に使える記録が取れていないためです。2026年10月4日の京都では、調教コースが出ているのに偏差値が「-」の馬が11頭いました。
坂路とウッドの違いや、追い切りそのものの基礎は、追い切りとは何か・坂路とウッドの違いをまとめた記事(中央競馬)で解説しています。
「偏差値」が2つある:タブの値とサマリの「追切」

追切タブの偏差値とサマリの「追切」は、出し方の違う別の値です。追切タブの偏差値は、最終追い切りをしたコース(坂路かウッド)の、4Fか1Fのどちらか1つの値です。タブを開いたときは「最終」と「全体時計(4F)」が選ばれています。
一方、各指数サマリの「追切」は、最終追い切りの4Fと1Fの偏差値の平均(小数第1位)です。京都11Rの2番を例に、追切タブとサマリの「追切」の値を表にまとめました。
| 見る所 | 値の出し方 | 画面の数字 |
|---|---|---|
| 追切タブで2番を選んだ最初の表示(最終・4F) | 偏差値をそのまま表示 | 55 |
| サマリの「追切」 | 4Fの偏差値55と1Fの45の平均50.0 | 50 |
同じ馬でも、サマリと追切タブでは5違って見えます。2026年10月4日の京都では、サマリの数字とタブの最初の表示の値の差が3以上の馬が、160頭のうち72頭いました。

もう1つ迷いやすいのが、数字とS〜Dの関係です。画面の数字は四捨五入した整数ですが、S〜Dは小数第1位の値で決まります。京都3Rの10番を例に、S〜Dを決める値と画面の数字を表にまとめました。
| 見る所 | 値 |
|---|---|
| 4Fの偏差値 | 51 |
| 1Fの偏差値 | 56 |
| 平均(S〜Dを決める値) | 53.5 |
| 画面の数字 | 54 |
S〜Dの区切りの表(下のリンクの記事)に「54」を当てるとBですが、S〜Dは53.5で決まるので、画面のS〜Dは「C」です。この日の京都では、こうした馬が160頭のうち9頭いました。S〜Dが付くのはサマリの「追切」だけで、追切タブの偏差値にはS〜Dは付きません。S〜Dの区切りは、予想指数の欄の全体と、S〜Dの区切りをまとめた記事(中央競馬)でご覧いただけます。
自己ベスト順位の「1位 / 1回」は速いという意味ではない

自己ベスト順位は「◯位 / ◯回」の形で出ます。「◯回」は、同じコース(坂路かウッド)での最終追い切りの記録の数です。記録は、その馬が出馬表に載ったレースごとに残り、今回の分も含みます。出馬表に載っていない間の追い切りは数えません。
「◯位」は、その記録の中で今回が何番目に速いかで、4Fと1Fで別に出ます(「◯回」は同じです)。「1週前」に切り替えると、「◯回」も「◯位」も、1週前の記録の数と、その中での順位になります。
例えば京都11Rの1番は、4Fで「10位 / 12回」、1Fで「7位 / 12回」でした。12回の記録のうち、4Fでは10番目、1Fでは7番目に速いという意味です。18番の「6位 / 6回」は、6回の記録の中でいちばん遅いタイムでした。
「◯位」はタイムそのものの順位なので、その週の追い切りのタイムが全体に遅いと、多くの馬で順位が下がります。例に使った日の京都では、記録が2回以上ある111頭のうち36頭が、4Fで「いちばん遅い」順位でした(「いちばん速い」は5頭)。

「1位 / 1回」は、比べる記録がまだ無い状態です。新馬戦の馬は初めてのレースなので、自己ベスト順位が出れば、ふつうはこの形になります。2026年10月4日の京都の3つの新馬戦では、自己ベスト順位が出た39頭がすべて「1回」でした。新馬戦でなくても、そのコースでの記録が初めての馬は「1回」になり、この日は新馬戦以外にも10頭いました。
「◯回」は追い切りの本数ではなく、レースの数で数えます。外厩で調整して戻り、トレーニングセンターで追い切った本数が少ない馬でも、同じコースで最終追い切りをしたレースが多ければ「◯回」は大きくなります。「◯回」が小さくなるのは、出馬表に載ったレースが少ない馬や、レースごとに坂路とウッドを使い分けている馬、北海道や小倉に滞在してレースに出たことが多い馬などです。長く走っている馬は、古いレースの分が記録に無いこともあります。外厩の仕組みは、外厩とは何か・トレーニングセンターとの違いをまとめた記事で解説しています。
最終と1週前、過去の最終追い切りコース割合

追切タブの「1週前」に切り替えると、レースの前の週末あたりに行った追い切りの値が出ます。その時期に坂路やウッドで追い切っていない馬は値が「-」になるので、2026年10月4日の京都で「1週前」の値が出たのは、181頭のうち87頭でした。記録が無いときは、偏差値や調教コースが「-」になります。
「過去の最終追い切りコース割合」は、その馬の過去の中央のレースで、最終追い切りをどのコースで行ったかの割合です。「好成績(1~3位)のみ」に切り替えると、1〜3着だったレースだけで数えます。何レース分の割合かは画面に出ないので、レースの数が少ない馬ほど、1レースで割合が大きく動きます。
例えば京都11Rの8番は、「全レース」ではウッド89%・坂路11%でした。これは9レース分の割合で、坂路の11%は1レース分にあたります。「好成績(1~3位)のみ」に切り替えると、数えるレースはさらに少なくなるので、割合はもっと大きく動きます。新馬戦の馬は過去のレースが無いので、ふつうは「コース割合データがありません」と出ます。
1レースで追切評価を読む順番(例)

例のレースは、結果を見る前に決めた手順で選びました。記事を書いた週の直前の開催日(2026年10月4日)に、予想指数ページで最初に表示された京都競馬場の11R(京都大賞典・18頭)と、同じ日の京都の最初の新馬戦(3R・16頭)です。結果は載せていません。例に使った日は、追い切りの偏差値が全体に低めに出た日で、この日の京都では、サマリの「追切」でB以上の馬は160頭のうち31頭でした。
- 各指数サマリの「追切」で、全頭のS〜Dを眺めます(京都11Rは、値の出た17頭のうちBが4頭・Cが8頭・Dが5頭で、17番は「-」)
- 気になる馬を追切タブで選び、「全体時計(4F)」と「ラスト1F」の偏差値と、どのコースで追い切ったかを見ます
- 自己ベスト順位の「◯回」を確かめます。「◯回」が少ないときは、「◯位」は少ない記録の中での順位だと読みます
- 「1週前」に切り替えて、前の週末あたりにどのコースで追い切ったかと、その偏差値を見ます(最終と別のコースのときは、別の基準の数字です)
- 過去の最終追い切りコース割合で、その馬がふだんどのコースで最終追い切りをしているかを見ます(「好成績(1~3位)のみ」は、数えるレースがさらに少なくなります)

新馬戦の京都3Rは、自己ベスト順位が出た馬がすべて「1位 / 1回」で、コース割合もふつうは出ないので、手順の3と5は使えません。偏差値と調教コース、「1週前」の値を見ることになります。この日の京都では、最終と「1週前」の両方に偏差値が出た77頭のうち39頭が、前の週末あたりには最終と別のコースで追い切っていました。次のグラフは、同じ日の京都の全レースの追切評価を集計したものです。

追切評価と予想指数を重ねて読むときの考え方は、予想指数の欄の全体と、S〜Dの区切りをまとめた記事(中央競馬)の後半で解説しています。
集計の条件
| 項目 | 中身 |
|---|---|
| 対象 | 中央競馬(JRA)の全レース(新馬戦・障害戦を含む)の、予想指数ページの追切評価の欄 |
| 例に使った日 | 2026年10月4日の京都競馬場(例の2レースと、その日の全12レースの集計) |
| 集計 | 予想指数ページの表示を、当サイトが集計しました |
追切評価の数字の意味を押さえて、予想指数ページで確かめてみましょう!
この記事の要点をまとめます。
- 追切評価は、予想指数ページの追切タブと、各指数サマリの「追切」の2か所に出る
- 追い切り偏差値は、レースの格ごとの基準と比べた値で、50が基準・速いほど高く、出走馬の中の順位ではない
- サマリの「追切」は最終追い切りの4Fと1Fの平均で、タブの偏差値とは別の値になる
- サマリの画面の数字は四捨五入した整数で、S〜Dは小数第1位の値で決まる
- 自己ベスト順位の「1位 / 1回」は、比べる記録がまだ無いという意味
- コース割合は何レース分かが画面に出ないので、レースの数が少ない馬は割合が動きやすい
今週のレースの追切評価は、中央競馬(JRA)の予想指数ページの追切タブでご覧ください。追い切りそのものの基礎は、追い切りとは何か・坂路とウッドの違いをまとめた記事(中央競馬)で解説しています。
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