地方競馬

中央競馬と地方競馬の違いは?仕組みと、1番人気・枠・脚質を同じ物差しで比べた表

KeibaAiNavi
記事タイトル「中央競馬と地方競馬の違いは?仕組みと、1番人気・枠・脚質を同じ物差しで比べた表」の文字と、日が暮れたばかりの地方競馬の競馬場で、照明に照らされたダートコースの直線を、明かりのともったスタンドのほうへ駆けていく競走馬たちを後ろから描いた画像

中央競馬と地方競馬は、仕組みや予想の見方で何が違うのか、気になる方も多いでしょう。

この記事では、主催者や開催日などの仕組みの違いを、公式の決まりと案内からまとめました。そのうえで、地方の1番人気・枠・脚質を中央のダートと比べ、予想で見直す点を挙げています。

地方競馬は平日の開催や夜のレースもあり、レースのほとんどがダートです。中央のダートより頭数が少なく、1番人気がよく勝ちますが、1番人気のオッズも地方のほうが低くなっています。

中央競馬と地方競馬の違いは?(仕組みの早見表)

競馬法では、中央競馬と地方競馬を次のように決めています。「日本中央競馬会が行う競馬は、中央競馬といい、都道府県又は指定市町村が行う競馬は、地方競馬という」

主催・競馬場・開催日・コースの違いを図にしました。

中央競馬と地方競馬の主な違いの図。中央競馬は日本中央競馬会(JRA)が10場で主に土曜・日曜に開き、コースは芝・ダート・障害。地方競馬は都道府県または指定された市町村が15場で開き、ほぼ毎日どこかの競馬場で開催し、コースはほとんどがダート

出所:競馬法 第1条の2・同施行規則 第1条と第2条・JRA「コース紹介」・地方競馬全国協会「地方競馬のあらまし」「競馬場ガイド」

仕組みの違いを、公式の決まりと案内から表にまとめました。

項目中央競馬地方競馬
主催日本中央競馬会(JRA)都道府県または指定された市町村(地方自治体でつくる一部事務組合を含む)
競馬場10場(札幌・函館・福島・新潟・中山・東京・中京・京都・阪神・小倉)15場(12都道県・うち帯広はばんえい競馬)
開催日主に土曜・日曜(祝日などの開催もある)平日も含め、ほぼ毎日どこかの競馬場で開催・夜にレースを行う競馬場もある
コース芝・ダート・障害ほとんどがダート(芝コースもあるのは盛岡だけ)
クラス新馬・未勝利・1勝クラス・2勝クラス・3勝クラス・オープン主催者ごと(A・B・Cの大まかな分け方をもとに、各競馬場で決める)
賞金同じような下のクラスどうしで比べると、地方より高い主催者とレースで大きく違う(下のクラスどうしでは中央より低い)
馬券9種類(WIN5を含む)競馬場によって発売する種類が違う
騎手・調教師JRAの免許地方競馬全国協会の免許・騎手は各競馬場に所属

地方競馬全国協会の案内では、地方競馬は「全国12都道県にある全15カ所の競馬場」で開かれます。「地方競馬は年間を通して毎日いずれかの競馬場で開催されており」と説明されています。

芝については「地方競馬場で芝コースも併設するのは盛岡競馬場だけです」とされています。

15場のうち帯広で行うばんえい競馬は、馬がそりを引いて走る別の種類の競馬です。この記事の集計と、当サイトの地方競馬の予想指数は、ばんえい競馬を除く14場が対象です。

地方競馬の制度は主催者ごとに違うので、最新のことは各主催者の公式の案内でご確認いただけます。中央競馬の馬券の種類と買い方は、中央競馬(JRA)の馬券の種類と買い方をまとめた記事でまとめています。

この記事は、中央競馬と地方競馬のAIの予想指数をレースの前日に公開している、競馬AIナビの運営者が書いています。

開催の形を数字で比べる(レースの数・曜日・夜のレース)

夜の地方競馬の競馬場で、照明に白く照らされたダートコースを軽く駆ける1頭の競走馬と騎手と、その足元から何方向にも伸びる影を、少し高い位置から描いた画像

2021年6月から5年間のレースを集計しました(中央は全レース17,247レース・地方67,076レース)。開催の形の違いがはっきり出ます。

  • 1年あたりのレースの数(2022〜2025年の平均):中央3,455レース・地方13,439レース
  • 土曜・日曜のレースの割合:中央96.6%・地方21.4%
  • 18時以降に発走したレース:中央0.1%(21レース)・地方24.1%(16,178レース)。夜のレースの傾向(ナイター開催の競馬場と、18時以降のレース)は、地方競馬の傾向の入口の記事の夜の節でまとめています
  • レースのあった日:中央538日(暦の日の29.4%)・地方1,811日(暦の日の99.1%)
  • 1日に開いている競馬場の数(レースのあった日の平均):中央2.67場・地方3.21場
曜日と発走の時間帯ごとのレースの割合を、中央競馬と地方競馬で並べた横棒グラフ。中央は土曜48.2%・日曜48.3%で、地方は火曜19.4%・水曜17.3%・木曜16.6%など平日が多い。18時以降の発走は中央0.1%・地方24.1%

レースの形(頭数と距離)も違います。

  • 1レースの平均の頭数:中央のダート14.2頭・地方10.1頭
  • 距離:地方は1400m以下が69.7%・中央のダートは1700〜1900mが45.0%

地方は中央のダートより頭数が少なく、短距離レースが多くなっています。次の節の表の値は、どれもこの頭数と距離の違いを含んだままです。

頭数をそろえて比べた結果は、「頭数や距離の違いをそろえると、差はどう変わる?」の節で見ます。

1レースの頭数と距離の構成を、中央競馬のダートと地方競馬で並べた横棒グラフ。頭数は中央のダートで15〜16頭が58.1%、地方で10〜11頭が37.1%。距離は地方で1300〜1400mが47.3%、中央のダートで1700〜1900mが45.0%

1番人気・枠・脚質などを同じ物差しで比べた表

競馬場で、レースの前に馬体重を量る台の上にまっすぐ立つ競走馬と、引き手を持つ厩務員を横から描いた画像

1番人気・枠・脚質・馬体重を、同じ期間・同じ決まりで集計して表にまとめました。中央の芝は参考として並べました。

指標地方(14場)中央(ダート)中央(芝・参考)
1番人気の勝率44.3%34.1%32.8%
1番人気の3着以内の割合75.8%65.2%64.9%
1番人気の単勝オッズ(真ん中の値)1.9倍2.5倍2.6倍
1頭が抜けて評価されたレース(2番人気のオッズが1番人気の2.5倍以上)31.5%18.9%―
内枠÷外枠の勝率0.86倍(外枠の勝率が高い)0.84倍(外枠の勝率が高い)―
大外÷最内の勝率1.29倍(大外の勝率が高い)1.34倍(大外の勝率が高い)―
逃げの勝率29.4%20.3%17.1%
逃げ÷追込の勝率(逃げた馬の勝率が追込の馬の何倍か)10.2倍8.9倍5.2倍
大型÷小型の勝率(520kg以上÷430kg未満)2.35倍(大型の勝率が高い)2.64倍(大型の勝率が高い)2.12倍(大型の勝率が高い)
1番人気の単勝回収率79.4%80.6%78.5%
  • 枠:5頭立て以上で、馬番を頭数で3つに分けて集計しました(最内は1番、大外はそのレースのいちばん外の馬番)
  • 枠(地方):盛岡の芝のレースを除いたダートのレースだけで集計しています
  • 脚質:最初に記録のあるコーナーの順位で分け(レースが終わってから分かる位置)、先頭を逃げ、後ろの3分の1を追込としました
  • 脚質(地方):最初のコーナーで先頭に並んだ馬は、どれも逃げとしました(中央のデータには先頭で並んだ記録がありません)
  • 馬体重:300〜700kgの馬で集計しました

集計した頭数とレースの数を表にしました。「―」は中央の芝では集計していない行です。

指標地方中央(ダート)中央(芝)
1番人気67,078頭8,331頭8,297頭
枠66,802レース8,331レース―
逃げ71,101頭8,331頭8,184頭
馬体重679,527頭118,026頭111,782頭
1頭が抜けて評価されたレース(割合を出した全レースの数)67,074レース8,331レース―
1番人気の勝率と逃げ÷追込を、地方競馬・中央競馬のダート・中央競馬の芝で並べた横棒グラフ。1番人気の勝率は地方44.3%・中央ダート34.1%・中央芝32.8%、逃げ÷追込は地方10.2倍・中央ダート8.9倍・中央芝5.2倍

集計の結果をまとめます。

  • 1番人気の勝率は地方44.3%・中央のダート34.1%で、地方が10.2%高くなっています
  • 1頭が抜けて評価されたレースも地方に多くあります(地方31.5%・中央のダート18.9%)
  • 内枠÷外枠が1より小さい(外枠がやや有利)傾向は、地方のダートと中央のダートで同じです
  • 地方で外枠の有利がはっきりしているのは12頭立て以下のレースです(枠の記事で集計しています)
  • 逃げ÷追込が大きい(最初のコーナーを先頭で回った馬がよく勝つ)ことは、地方と中央のダートに共通しています
  • 大型÷小型が大きい(体の大きい馬のほうがよく勝つ)ことは、地方・中央のダート・中央の芝のどれでも同じです
  • 1番人気の単勝の回収率は、地方79.4%・中央のダート80.6%で、どちらも80%前後でした

表の行ごとに、地方競馬の記事でくわしく集計しています。

頭数や距離の違いをそろえると、差はどう変わる?

地方競馬の競馬場の厩舎のそばで、馬を歩かせる円い機械の中を、間隔をそろえて同じ速さで歩く競走馬たちの画像

頭数をそろえると、1番人気の勝率の差は約半分になりますが、地方のほうが高いことは変わりません。

地方と中央のダートでは1レースの頭数も距離の割合も違います。そのため、地方のレースが中央のダートと同じ頭数の割合で行われたとして、地方の頭数ごとの勝率を平均し直しました。

そろえる前と後で、勝率は次のように変わります。

  • そのまま:地方44.3%・中央のダート34.1%で、差は10.2%
  • 頭数をそろえる:地方38.9%・中央のダート34.1%で、差は4.8%(差は約半分)

頭数をそろえた後の差の4.8%は、偶然とは言いにくい差です。

頭数と距離を同時にそろえると、組み合わせの分け方で値が大きく動くため、この記事では頭数だけをそろえた値で比べます。

13頭立て以上のレースの割合は、中央のダートと地方で大きく違います。

  • 中央のダート:77.5%
  • 地方:6.3%(4,251レース)で、そのうち97.3%が南関東の4場のレース(大井だけで69.6%)

頭数をそろえた地方の値は、この南関東の多頭数のレースの値に大きく寄っています。

頭数をそろえる前と後の、地方の1番人気の勝率を、中央競馬のダートの値と並べた横棒グラフ。中央ダート34.1%に対し、地方はそのまま44.3%・頭数をそろえる38.9%

逃げ÷追込は、地方10.2倍・中央のダート8.9倍です。最初のコーナーを先頭で回った馬がよく勝つことは地方と中央のダートに共通です。

この比は頭数と距離の両方で動きます。

地方は1400m以下の短距離レースが69.7%を占めます。距離と頭数の構成を、それぞれ中央のダートにそろえた値を比べました。

中央のダートの8.9倍との差は、距離をそろえると縮み、頭数をそろえると広がります。どちらでそろえても、最初のコーナーを先頭で回った馬がよく勝つことは変わりません。

そろえたのは、1番人気は頭数だけ、逃げ÷追込は頭数か距離のどちらか一方だけです。クラス・馬齢・季節・馬場の状態・競馬場の内訳はそろえていません。

中央の感覚で地方の馬券を買うときに見直す3つ

地方競馬のダートコースで、騎手が手のひらにすくった砂を指のあいだからこぼして確かめている手元を寄りで描いた画像

中央競馬に慣れた方は、頭数・オッズ・枠と脚質の3つを見直すと、地方競馬の数字を読み違えにくくなります。

  1. 頭数:地方の1番人気の勝率は、7頭立て以下で50.7%、15〜16頭立てで37.4%と、頭数が少ないほど高くなります
  2. オッズ:1番人気は、人気の順だけでなく単勝オッズで見ます(真ん中の値は地方1.9倍・中央のダート2.5倍)
  3. 枠と脚質:外枠がやや有利なことは地方のダートと中央のダートで同じ傾向ですが、地方では12頭立て以下のレースに限った話です

脚質では、最初のコーナーを先頭で回った馬がよく勝つことが、中央のダートでも同じです。ここでの脚質は、そのレースで実際に取った位置で、レースの前には分かりません。

「どちらが当てやすいか」については、1番人気の勝率は地方が上ですが、オッズも地方のほうが低くなっています。1番人気の単勝の回収率は、地方79.4%・中央のダート80.6%で、どちらも80%前後でした。

単勝と複勝のどちらを選ぶかは、地方競馬の単勝と複勝の使い分けをまとめた記事でくわしく比べています。

中央と地方をまたぐ馬とレース

中央競馬のトレーニングセンターの厩舎の前で、移動のための馬着と脚の覆いを着けた競走馬が、厩務員に引かれて歩いていく様子を横から描いた画像

中央競馬と地方競馬は、別々に開かれていても、馬と騎手が行き来します。

JRAの競馬用語辞典では、指定交流競走を次のように説明しています。「地方競馬に所属している馬や騎手がそれぞれ所属したままに出走および騎乗できる競走」

地方の競馬場で行う交流重賞(ダートグレード競走)では、JRA所属の馬と地方所属の馬が同じレースを走ります。

どちらの所属の馬がよく勝つかは、交流重賞のJRA所属と地方所属の馬の成績をまとめた記事でくわしく見ています。

中央から地方へ移って走る馬もいます。中央から初めて地方へ移ってきた馬(2021年6月から5年間で12,864頭)は、地方での初戦の勝率が20.7%でした。

転入馬の成績は、中央から地方へ移った転入馬の成績をまとめた記事でくわしく見ています。

集計の条件

項目中身
期間2021年6月から5年間(地方67,076レース・中央のダート8,331レース)
対象地方はばんえい競馬を除く14場の平地(盛岡の芝の192レースを含む)、中央は10場のダート(芝は参考)。単勝人気が付いた馬(出走取消と競走除外を除く)
開催の形の数中央は芝・ダート・障害の全レース、地方は14場の全レース
曜日曜日で集計・祝日は分けていない
18時以降デイ開催の競馬場で18時以降に発走したレースも含む
集計JRA(日本中央競馬会)のレースと、地方競馬のレースを、当サイトが独自に集計

中央競馬と地方競馬の違いを知って、地方競馬の予想指数を使ってみましょう

この記事の要点をまとめます。

  • 中央競馬はJRAが10場で主に土曜・日曜に開く
  • 地方競馬は都道府県や指定された市町村が15場で開き、平日の開催や夜のレースもある
  • 地方の1番人気の勝率は44.3%で、中央のダートの34.1%より高い(2021年6月から5年間)
  • 地方は中央のダートより1レースの頭数が少ない
  • 頭数をそろえると、地方は38.9%(中央のダートは34.1%)
  • 差は10.2%から4.8%と約半分になる(地方の多頭数のレースのほとんどは南関東の4場)
  • 外枠がやや有利なことは、地方と中央のダートで同じ傾向(地方のダートは12頭立て以下のレースではっきり)
  • 最初のコーナーを先頭で回った馬がよく勝つことも、地方と中央のダートで同じ傾向
  • 1番人気は地方が勝率で上回るが、オッズも低く、単勝の回収率は地方79.4%・中央のダート80.6%でどちらも80%前後

地方競馬の予想指数では、レースごとに、出走する馬それぞれが勝つ見込みを見比べられます。

今日・明日のレースの指数は、地方競馬の予想指数(ばんえい競馬を除く14場・開催日の前日の夕方に公開)でご覧ください。週末は、中央競馬(JRA)の予想指数も公開しています。

地方競馬の14の競馬場

当サイトでは、このようなデータ分析を基に、全レース・全馬の能力や期待値を指数化し、開催日の前日の夕方に無料で公開しています。

よろしければ日々の競馬予想の参考にご覧ください。

地方競馬における指数公開ページ

地方競馬14場の全レース・全頭の指数を、予想勝率や適正オッズとあわせて前日に無料公開しています>>>

地方全14場の指数
地方競馬 全レース予想指数(β版)
地方競馬 全レース予想指数(β版)

X(旧Twitter)もやっています。
おかげさまでフォロワーは1.6万人以上です。

サイトに載せる前の最新情報やレース当日の情報はXで発信していますので、ぜひフォローしてください。

このページをX(旧Twitter)でシェアする

ABOUT ME
あぼかど
あぼかどX
JRA-VAN Data Lab. の登録ソフト 2 本(競馬AI予想メーカー・馬券シミュレーター)の作成者
統計学の知識を基に過去のレースデータを分析し、独自の競馬指数を作成・公開しています。
X(旧Twitter)のフォロワーは1.6万人以上です。
「深いレースデータ分析」と「過去のデータで検証した馬券の買い方」、そして「毎週末全レースの全頭診断」を発信しています。

競馬AIナビの記事と指数

無料の予想指数と Pro中央・地方の全レース予想/見方/Pro プラン
馬券成績の分析買い方を過去のレースで確かめた 10 本
競馬の基礎馬券の種類・クラス分け・オッズの見方ほか
中央競馬(JRA)の競馬場東京・中山・京都ほか 10 場
中央競馬(JRA)のデータ分析斤量・ハンデ戦・夏競馬ほか
地方競馬(NAR)全レース予想・14 場・データ分析
競馬AI作成作り方・データと検証の方法
開発したソフト競馬AI予想メーカー・馬券シミュレーター
記事URLをコピーしました