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【トラックバイアスとは?】競馬予想への活用方法とバイアスの調べ方

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競馬予想において、トラックバイアスは非常に重要な要素です。トラックバイアスを理解することで、より精度の高い予想が可能となり、馬券的中率と回収率の向上に繋がります

このページでは次の内容について詳しく解説します。

  • トラックバイアスの種類と要因
  • 枠(内外)に影響を与えるトラックバイアス
  • 脚質(前後)に影響を与えるトラックバイアス
  • 芝コースとダートコースの傾向の違い
  • トラックバイアスを予想に活用するポイント
  • トラックバイアスの調べ方

トラックバイアスとは

トラックバイアスとは、馬場の状態やコースの形状など様々な要因によって生じる有利不利のことです。簡単に言えば、その日の馬場が、どの枠順やどの脚質の馬にとって有利になっているのか、ということです。

競馬場には芝コースとダートコースがありますが、トラックバイアスはどちらのコースにも存在します。トラックバイアスは、開催時期、天候、馬場整備など、様々な要因によって変化します。

例えば、開催後半になると、馬が繰り返し走ることによって芝コースの内側が荒れ、外側の方が走りやすくなる傾向があります。これを「外差し馬場」と呼びます。

一方、雨が降ると芝コースは柔らかくなり、ダートコースは硬くなります。芝コースが柔らかくなると、スピードが出にくくなるため、先行馬が有利になります。ダートコースが硬くなると、逆にスピードが出やすくなるため、こちらも先行馬が有利になります。

※馬場状態の内外差のみをトラックバイアスとして扱う場合もありますが、本ページではより広く、「レースの結果や各馬の有利・不利に影響するもの」をトラックバイアスとして扱い解説します。

トラックバイアスの種類と要因

トラックバイアスは、大きく分けて次の2種類に分けられます。

  • 枠(内外)の有利不利に影響を与えるトラックバイアス
  • 脚質(前後)の有利不利に影響を与えるトラックバイアス

トラックバイアスを調べるためには、どのような要因が影響を与えるのかを把握する必要があります。

枠(内外)の有利不利に影響を与えるトラックバイアスの要因

枠(内外)の有利不利は、基本的には内外の馬場状態の差によって生じます。馬場状態は常に変化していくものであるため、毎日その状態を確認する必要があります。また、レースが開催されるコースの特徴によっては内外の有利不利が生じるケースも存在します。主な確認ポイントは次の通りです。

  • 馬場状態の変化
  • 開幕週の進行
  • コース替わり
  • 最初のコーナーまでの距離

脚質(前後)の有利不利に影響を与えるトラックバイアスの要因

脚質(前後)の有利不利は、基本的にはレースが開催されるコースの形状とレースのペースによって生じます。主な確認ポイントは次の通りです。

  • 馬場状態の変化
  • 直線の長さ
  • 坂の有無
  • レースペース

それぞれの要因について、どのような観点から調べればよいか、次章から解説します。

枠(内外)に影響を与えるトラックバイアス

最初に、枠(内外)へ影響を与える馬場状態やコース形状について解説します。なお、芝コースとダートコースでは全く異なるトラックバイアスが生じるため、まずは芝コースにおけるトラックバイアスの変化について解説します。

馬場状態・天候

馬場状態は、トラックバイアスに大きな影響を与えます。馬場状態は、主に以下の4つに分類されます。

  • 良馬場: 水分が少なく、馬場が乾燥している状態。
  • 稍重馬場: 良馬場よりも水分を含んでおり、やや軟らかくなっている状態。
  • 重馬場: 水分を多く含んでおり、芝が長く、地面が軟らかくなっている状態。
  • 不良馬場: 重馬場よりもさらに水分を多く含んでおり、馬場が非常に悪くなっている状態。

「馬場状態」は水分量を基に判断されるため、「芝の荒れ具合」は関係ありません。

そのため、「良馬場だが芝は大きく傷んでいる」「重馬場だが綺麗な芝状態」というケースも存在します。

良馬場では、馬はスピードを出しやすく、グリップ力が高まるため、基本的には内枠の馬が有利です。 これは、最短距離を走れる内枠の馬が、コーナーや直線で外側の馬よりもロスなく走ることができるためです。

しかし稍重、重馬場と馬場状態が悪化するにつれて、内側の芝は荒れやすく、走りにくくなります。 その結果、外側の方が走りやすくなるため、外枠の馬が有利になる傾向があります。

良馬場では明確に内枠有利となっていますが、稍重馬場では内外がほぼ差がなくなり、重馬場では外枠が好成績となっていることがわかります。

雨上がり後の特殊な状況

馬場は基本的には内側から乾いていきます。そのため、開催前日や当日朝までは雨が降っていたがその後晴れた場合などは、「内側が乾いており走りやすく、外側は湿っており走りにくい」という、特殊な馬場状態となることがあるため注意が必要です。

開催週の進行

競馬は様々な競馬場で順番に開催されており、一つの競馬場で概ね4週間から6週間ほどの開催期間があります。この開催期間のうち、開催直後と開催後半では馬場状態が大きく変化するため、開催週の進行によってもトラックバイアスは変化します。

開幕前半の週:
開催が始まったばかりの頃は、馬場全体が良好な状態であるため、内外の馬場状態の差はあまり存在しません。 そのため、最短距離を走れる内枠の馬が有利になります
開幕後半の週:
開催が進むにつれて、馬が繰り返し走ることによって、特に内側の芝が荒れていきます。 その結果、外側の方が走りやすくなるため、外枠の馬が有利になる傾向があります

次のグラフは、福島競馬場における、開催からの日数と枠番ごとの勝率をグラフ化したものです。

福島競馬場 開催日数ごとの勝率(芝)

グラフからもわかる通り、開催前半は内枠が圧倒的に有利ですが、開催が進むにつれて外枠の勝率が高く、外差しも届きやすくなります。

コース替わり

芝コースは基本的に最も多くの馬が通る内側から芝が傷んでいきます。そこで、芝が荒れた内側の馬場をコースから外し、外側の芝がきれいなコースを走れるようにするために、開催から数週間経過したタイミングで内側の柵(内ラチ)を外側移動させることがあります。

これを「コース替わり」と呼びます

移動した内ラチ沿いが比較的良好な馬場状態に戻るため、コース替わり直後は内枠の馬が有利な傾向があります

最初のコーナーまでの距離

レースが開催される競馬場やコースによって、スタート位置から最初のコーナーまでの距離が異なります。コーナーまでの距離が短い場合、外枠の馬はコーナーまでに前目のポジションを確保することが困難となり、内枠から中枠の馬が有利となります

脚質(前後)に影響を与えるトラックバイアス

まず前提として把握しておくべきポイントとして、競馬では基本的に差し馬よりも逃げ馬・先行馬が圧倒的に好成績となっています。

これは前の馬を交わすために外を回す必要がなく、また前が詰まってしまい脚を余らせてしまう不利が起こりにくいためです。その上で、脚質の有利不利に影響を与える要因について詳しく見てみましょう。

馬場状態の変化

馬場状態の変化は脚質(前後)の有利不利にも影響を与えます。次のグラフは、馬場状態別にそれぞれの脚質の複勝率を表したものです。

このグラフからは、次のような傾向が見られます。

  • 逃げ: 馬場状態が良好な方が好成績となっている
  • 先行: 全脚質で唯一、馬場状態が悪化するに従い好成績となっている
  • 中団: 成績にほぼ変化がない
  • 後方: 馬場が悪化すると成績が更に下がっている

良馬場、特に高速馬場となる場合は、逃げ馬はある程度の速度を維持して最後まで走り切ることができるため、好成績を収めやすくなります。しかし、馬場状態が悪化してくると良馬場以上にスタミナが必要となります。また後方の馬も、馬場が非常に悪化してしまうと踏ん張りがきかなくなり、最終直線で本来の末脚を出し切れなくなってしまいます。

そのため、結果的に馬場が悪化すると先行馬が好位置から差し切りやすい展開となります。

直線の長さ

直線の長いコースでは、末脚の速い差し馬や追込馬が有利になります。 一方、直線の短いコースでは、最終直線に入ってから加速しては前の馬に届かないため、先行馬が有利になります。

直線が短いコースでは、コーナーもきついコースが多くなります。コーナーのきついコースでは、小回りの利く器用な馬が有利になります。 一方、コーナーが緩やかなコースでは、不器用な馬でも対応しやすくなります。

次のグラフは、競馬場ごとの直線距離を表したものです。

新潟競馬場の外回りや東京競馬場などは直線が長いため、差し馬の好走がよく見られます。一方で小倉・福島・札幌・函館競馬場などは直線距離が300m以下のため、先行した馬がそのまま上位入賞するケースが非常に多く見受けられます。

坂の有無

坂のあるコースでは、パワーとスタミナのある馬が有利になります。 一方、平坦なコースでは、スピードのある馬が有利になります。

次のグラフは、競馬場ごとの高低差を表したものです。

中山競馬場や京都競馬場の外回りは高低差が大きく、新潟の内回りや札幌はほぼ平坦なコースとなっています。

道中のアップダウンが激しい場合や最終直線に上り坂があるコースでは、逃げ馬の脚が上がってしまい差し馬につかまりやすくなります。逆に最終直線が平坦なコースでは、逃げ馬がそのまま残りやすくなります。

レースのペースの影響

レースのペースは厳密にはトラックバイアスとは異なる概念となります。しかし、馬場状態やコース形状の影響を大きく受ける要素でもあり、また脚質(前後)の有利不利に大きく影響を与えます。

そのため、レースペースによる脚質の有利・不利についても解説します。

ハイペース:
レースの序盤からペースが速い場合。 スタミナを消耗しやすいため、スタミナがあり、後半に脚を溜めることができる差し馬や追込馬が有利になります。 特に、直線の長いコースでは、この傾向が顕著になります。
ミドルペース
レースのペースが平均的な場合。 特定の脚質の馬が能力以上に有利になることはありません。そのため、基本的な傾向通り、逃げ馬・先行馬が好成績を収めやすくなります。
スローペース
レースの序盤からペースが遅い場合。 先行馬がさらに有利になります。 これは、先行馬が自分のペースでレースを進めることができ、スタミナを温存できるためです。 また、スローペースでは、後方から追い込む馬は、前にいる馬を交わすために外を回らなければならず、距離ロスが大きくなってしまうため、不利になります。

レースペースは、先行したい馬の頭数や出走馬の戦略によっても変わりますが、コース形状がペースに影響することも多くあります。例えば、スタートから最初のコーナーまでの距離が短いコースやスタート直後に上り坂があるようなコースでは、前半のペースが上がりにくくスローペースとなりやすい傾向にあります。

コース形状が与える影響の例

具体的な例として、有馬記念が開催される中山競馬場の芝2500mコースの形状を見ながら確認してみましょう。

中山競馬場 芝2500mコースイメージ

コースの傾向

※2020年以降に本コースで実施された全レースデータを基に判定

好成績な枠番
 

好成績な脚質
 

初角までの距離

最終直線の距離

ペース傾向

このコースの傾向
  • 外回りコース向こう正面からスタートするが、その後は内回りコースを回る。
  • 最初のコーナーまでの距離:
    • スタート後すぐに3コーナーを迎えるため、外枠からではポジションの確保が困難となり、外枠が非常に不利なコースとなっている。
    • コーナーまでの距離が短く、アップダウンの激しい長距離レースのため、スローペースとなりやすい
  • 直線の長さ:
    • 中山競馬場は最終直線が短いため、全体的な傾向として逃げ馬先行馬が有利となりやすい。
  • 坂の有無:
    • 上り坂を複数回駆け上がる、アップダウンの多いタフなコースとなっている。
    • 中山競馬場は直線が短いため一般的には先行馬有利だが、アップダウンが多い2500mコースは他コースと比べると4コーナー付近で後方から位置を上げた差し馬の好走も多い

このように、コースの形状の様々な要素がレースの有利不利や結果に影響します。

一方で、馬場状態とは異なり、コース形状は日によって変化しません。そのため、コース形状の特徴と傾向を把握することで、多くのレースの予想に活用することが可能です。
競馬場ごとの特徴と有利な枠番・脚質 >>

芝コースとダートコースでトラックバイアスは異なる

ここまでは芝コースを中心にトラックバイアスを解説しましたが、ダートコースでは馬場状態によって生じるトラックバイアスの傾向が芝コースとは大きく異なります。

ダートコースにおける枠(内外)の基本傾向

芝コースは基本的に内枠有利でしたが、ダートコースでは基本的に外枠が有利となります。 これは、前を走る馬が蹴り上げた砂が後続馬にかかる「キックバック」の影響を受けにくいためです。 また、スタート位置が芝コース上にあるコースでは、外枠の方がスピードに乗りやすい芝の上を長く走ることができます。

馬場状態が悪化した場合の影響も大きく異なります。

芝コースでは馬場状態が悪化すると馬が走りにくくなり、内枠不利・外枠有利となる傾向にありました。一方でダートコースでは、馬場状態が悪化し含水率が高くなると、タイムが早くなります。 これは、ダートが締まり、馬が走りやすくなるためです。

また、芝コースが走りにくくなりダートコースが走りやすくなることで、スタート位置が芝コース上にあるコースでも内枠と外枠とでスピードの乗りやすさの差が小さくなります。

次のグラフは、馬場状態別の最内枠と大外枠の複勝率を表したグラフです。

良馬場・稍重馬場では外枠のほうが好成績となっていますが、馬場が悪化するにつれて内枠が好成績となっていき、不良馬場では内外の差ががなくなっています。

ダートコースにおける脚質(前後)の基本傾向

脚質については、ダートコースも芝コース以上に逃げ・先行馬が有利です。

これは、芝コースと同様に逃げ・先行馬は自分のペースでレースを進めることができるという点もありますが、そのほかにも次の要因があげられます。

直線距離の短さ:
ダートコースは芝コースの内側に設置されています。そのため、芝コースよりも直線距離が短く、逃げ・先行馬が有利になります。
キックバックを受けにくい:
ダートコースでは枠(内外)の傾向でも説明した通り、キックバックが馬のやる気に大きく影響を及ぼします。逃げ馬・先行馬はキックバックを受けにくいため、差し馬よりも好成績を残しやすくなります。

馬場状態の変化による脚質(前後)への影響

馬場状態の変化による影響も芝コースとは異なります。ダートコースでは馬場状態が悪化すると走りやすくなりタイムが早くなるため、逃げ馬・先行馬の成績が上がり、差し馬・追い込み馬の成績が下がります。

芝コースとダートコースでは馬場状態による走りやすさやタイムの傾向が真逆となるため、それぞれの影響について適切に把握するようにしましょう。

トラックバイアスを予想に活用するポイント

競馬の予想をするにあたり、トラックバイアスは次の2つの観点から非常に重要な要素となります。

  • 今走で有利にレースを進められる馬を予想して的中率を上げる
  • 過去のレースで不利を受けた馬を把握して回収率を上げる

今走で有利にレースを進められる馬を予想して的中率を上げる

有利な枠番を見極める
その日の馬場状態や開催週の進行状況などを考慮して、内枠と外枠のどちらが有利なトラックバイアスになっているのかを見極めることが重要です。
有利な脚質を見極める
レースのペースやコース形状などを考慮して、先行馬と差し馬(前後)のどちらが有利なトラックバイアスになっているのかを見極めます。

これらの要素を総合的に判断し、今回のレースで有利にレースを進められるのはどの馬なのかを把握することで、予想の精度を向上させることが可能となります。

過去のレースで不利を受けた馬を把握して回収率を上げる

過剰評価される馬・過小評価される馬を見極める
過去のレースでトラックバイアスが有利に働いた馬は能力以上の結果を収めることで過剰評価されやすくなります。一方でトラックバイアスが不利に働いた馬は本来の能力を発揮できず過小評価されやすい傾向があります。
前走から巻き返し可能な馬を見極める
トラックバイアスや展開が不利に働いた馬は、次走以降の巻き返しに期待ができます。 また、過小評価されるために能力以上にオッズが高くなりやすく、期待値が高くなります。

過去のレースのトラックバイアスを把握することで、その馬の本来の能力を適切に評価することができます。それにより、前走で負けてしまったが今走で巻き返しが可能な馬な穴馬を見つけることが可能となります。

トラックバイアスを把握することで、的中率回収率の両方を向上させることが可能になる!

トラックバイアスの調べ方

トラックバイアスに影響を及ぼす各要因は以下の方法で確認が可能です。

情報確認方法
コース形状の特徴本サイトの「競馬場ごとの特徴」
馬場状態JRAホームページ「馬場情報」「レース結果」「過去の含水率・クッション値」
開催からの経過日数JRAホームページ「出馬表」「レース結果」
コース替わりJRAホームページ「馬場概況」

コース形状の特徴の調べ方

本サイトの以下のページで、各競馬場の特徴とコース別の傾向について掲載しています。

コース別に、好成績の枠番や脚質、最初のコーナーまでの距離やペース傾向を解説しています。

馬場状態の調べ方

JRAホームページ内の「馬場情報」で確認が可能です。このページに記載されている情報のうち、次の項目を確認するようにしましょう。

  • 馬場状態
  • 芝のクッション値
  • 含水率
  • 芝丈・使用コース・芝の様子

「芝丈・使用コース・芝の様子」では、以下の画像のように芝の状態の解説と写真が掲載されているため、馬場状態を視覚的にも把握しやすくなっています

出典:JRA日本中央競馬会

開催からの経過日数の調べ方

JRAホームページ内の「出馬表」で確認が可能です。

出典:JRA日本中央競馬会

この画像の場合、「2024年10月26日(土曜)4回東京7日」の部分です。この場合は「第4回の東京開催の7日目」を意味しています。

なお、一部の競馬場では連続開催と言って、間をあけずに次の開催が行われることがあります。この場合は「1日」となっていても実際は9日目ということもあり得るため、注意が必要です。

コース替わり時期の調べ方

JRAホームページ内の「馬場概況」で確認が可能です。馬場概況は「馬場情報」のページの最下部からアクセスすることができます。

出典:JRA日本中央競馬会

上記の画像の場合、次のようになります。

  • 第4回開催の1日目~6日目:Aコースを使用
  • 第4回開催の7日目~8日目:Bコースを使用
  • 第5回開催の1日目~4日目:Bコースを使用(連続開催)
  • 第5回開催の5日目~8日目:Cコースを使用

そのため、コース替わりのタイミングは、第4回開催の7日目(AコースからBコースへ)、第5回開催の5日目(BコースからCコースへ)となります。

レース映像でトラックバイアスを調べる方法

馬場状態など公表されている値を確認することも効果的ですが、それらの情報を把握した上で、前日や当日のレース映像を実際に確認することが最も重要です

レース映像を見てトラックバイアスを確認する際は、着順上位馬の「位置取り」と「最終直線の経路」に注目しましょう。

レース映像分析のポイント

パトロールビデオの映像を確認する
JRAホームページのレース結果のページでは、通常のアングルの映像に加え、「パトロールビデオ」という映像を見ることができます。これは上空からの俯瞰的な映像であり、各馬の位置取りが確認しやすくなっています。
着順上位馬の位置取りに注目する
スタートからコーナーまで、コーナー(特に第4コーナー)、直線の3つの区間で、1着から5着馬がそれぞれどの位置を走っていたかを分析します。
特に第4コーナーの位置取りは重要です。上位馬が内ラチ沿いまたは内一頭分外をロスなく回っていた場合、インコース有利なバイアスの可能性が高いです。逆に、外を回った馬が上位を独占した場合は、外有利なバイアスの可能性が高くなります。
最終直線の経路に注目する
上位馬が直線のどの部分(内・中・外)を通っていたかを分析します。 これにより、より詳細なトラックバイアスを把握できます。

分析の対象レース

分析対象は、予想レースと同じ競馬場で行われたレースです。理想は、その日の予想対象レースが芝のレースであれば、同じ競馬場で行われる芝コースの全レースを分析することです。

芝コースの場合、距離や内回り・外回りでもバイアスが変わるため、予想レースに近い条件のレースをより重視しましょう。

レース映像分析時の注意点

枠番の成績だけで判断しない
内枠の馬が必ずしもインコースを走るわけではなく、外に出したり位置取りを下げたりする馬もいます。そのため、枠番だけで判断するのではなく、実際に通った位置を確認するようにしましょう
馬の実力も考慮する
外を通った馬が上位を独占した場合であっても、それらの馬が元々上位人気の馬であれば、必ずしも外有利の馬場とは限らず、能力差により上位入賞となった可能性があります。馬の能力も加味した上で、総合的な判断を行う必要があります。
レースのペースやコース形状も考慮する
スローペースだったことで、前を走っていた馬が内ラチ沿いを通りそのまま上位入賞するケースや、ハイペースで前を行く馬の脚が止まったところで差し決着となることもあります。
そのため、ペースやコース形状がどのような影響を与えたかについても考慮が必要です。

レース映像を分析し判断することは知識と経験が求められます。そのため、最初のうちは他の方のレース回顧情報も参考にしながら経験を重ね、分析の精度を向上させていきましょう。

トラックバイアスに関するおすすめ本

トラックバイアスについて、より詳しく学びたい方は、以下の書籍がおすすめです。

おすすめ本1

馬場を極める (亀谷競馬サロン 2)

トラックバイアス発生のメカニズムから馬場判定の実践例、そして血統傾向まで解説されています

おすすめ本2

Track Bias トラックバイアス 競馬の教科書

馬場読みの基本的な考え方や、予想にどう組み込むか?が解説されています

また、競馬について書籍で学びたい方には、Amazonの「Kindle Unlimited」も便利です。月額980円という1冊分以下の金額で、様々な競馬本や雑誌が読み放題となっています。

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まとめ

トラックバイアスは競馬予想において非常に重要な要素の一つです。 馬場状態、天候、開催週の進行状況、コース形状など、様々な要素が複雑に絡み合って形成されます。また馬場状態や天候などによって刻一刻と変化します。 常に最新の情報を確認し、その日のトラックバイアスを正確に把握することが重要です。

トラックバイアスを理解し、予想に活用することで、馬券的中率や回収率の向上に繋がります。 しかし、トラックバイアスはあくまでも予想要素の一つであり、馬の実力や展開、騎手の技量など、他の要素も考慮することが重要です。

競馬は生き物であり、予想は絶対的なものではありません。 常に最新の情報を確認し、様々な要素を総合的に判断することが、馬券的中への鍵となります。

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よろしければ週末の競馬予想の参考にご覧ください!

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