【2024年菊花賞】6つの予想重要ポイントを解説!注目馬の特徴と、出走馬同士の直接対決レースも徹底回顧!【無料】

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競馬は必ずしも能力が高い馬が勝つとは限りません。レース展開や馬場状態、トラックバイアスなど様々な要素が結果に影響を与えます。近走の着順だけでは正確に能力を図ることはできません。

そこで、このページでは菊花賞の予想精度を高めるために、次のポイントを中心に解説します!

  • 菊花賞が開催されるコースの特徴や馬場状態から、今回どのような馬が有利にレースを進められるか
  • 近走のレース内容は能力を十分に発揮できた結果なのか、もしくは不利を受けており逆転可能なのか

各馬の能力をしっかり把握し、馬券を的中させましょう!

2024年菊花賞の概要

菊花賞は、毎年10月に京都競馬場で行われるG1レースです。3歳牡馬・牝馬が出走し、3000mという長丁場を駆け抜けます。まさにスタミナと根性が試される、過酷なレースと言えるでしょう。

  • 開催日時: 2024年10月20日(日)
  • 開催場所: 京都競馬場
  • コース : 芝3000m・外(A)
  • 開催条件:3歳・オープン・G1(馬齢)(牡・牝)(国際)(指定)

菊花賞の位置づけ

菊花賞は、日本競馬における重要な位置を占めています:

  • クラシック三冠の最終戦: 皐月賞、日本ダービーに続く、三冠レースの締めくくりです。
  • 長距離適性の証明: 3000メートルという距離は、馬のスタミナと持久力を試す絶好の機会となります。

菊花賞を制した馬はその後、世代を代表するステイヤーとして活躍しています。

菊花賞の注目ポイント

今年の菊花賞には、いくつかの興味深いポイントがあります:

  1. 騎手の戦略: 3000mという長距離戦である菊花賞では、スピードだけでなく、スタミナと持久力が勝敗を大きく左右します。前半から飛ばしすぎると後半バテてしまうため、騎手はペース配分に細心の注意を払う必要があります。
  2. ラストスパート: 京都競馬場は、最後の直線が平坦で長いという特徴があります。近年の傾向として、最後の直線での追い込みが勝敗を分ける重要な要素となっています。

長距離レースならではの醍醐味と、若馬たちの成長を見られる貴重な機会です。事前の情報収集と当日のレース展開をしっかりと把握することで、より深くレースを楽しむことができるでしょう。

2024年菊花賞 出走予定馬一覧

馬名年齢斤量調教師
アーバンシック3歳57武井亮
アスクカムオンモア3歳57藤原英昭
アドマイヤテラ3歳57友道康夫
アレグロブリランテ3歳57上原佑紀
ウエストナウ3歳57佐々木晶
エコロヴァルツ3歳57牧浦充徳
コスモキュランダ3歳57加藤士津
シュバルツクーゲル3歳57鹿戸雄一
ショウナンラプンタ3歳57高野友和
ダノンデサイル3歳57安田翔伍
ノーブルスカイ3歳57高柳大輔
ハヤテノフクノスケ3歳57中村直也
ビザンチンドリーム3歳57坂口智康
ピースワンデュック3歳57大竹正博
ヘデントール3歳57木村哲也
ミスタージーティー3歳57矢作芳人
メイショウタバル3歳57石橋守
メリオーレム3歳57友道康夫

2024年菊花賞予想ポイント1:
開催コースの概要

京都競馬場の特徴的なコースレイアウトは、改修後も基本的に維持されています。

コース形状と高低差

競馬場別のコース高低差

芝外回りコースでは、中山競馬場に次いで第2位となる4.3mの高低差があります。向こう正面中ほどから3コーナーにかけて一気に4m以上を駆け上がり、その後3コーナー・4コーナーにかけて一気に駆け下りるレイアウトとなっており、非常に厳しい勾配のコースとなっています

最終直線の長さ

最終直線の距離は、芝外回りコースは約400mの長さがあります。また、コース全体の高低差は大きいものの、最終直線は平坦となっています

芝コースの直線距離

全体的な特徴として、3コーナーから4コーナーにかけての下り坂でペースが上がり、そのままのスピードで平坦な最終直線に入る形となります。そのため逃げ・先行馬が有利な展開となりやすい競馬場です。

芝コースにおける改修工事の概要と影響

改修工事では、水はけの改善に特に注力されました。

  • 排水管の設置:20mごとに地下に排水管(暗渠管)を配置
  • 新技術の導入:馬場下層に水の流れを作る溝を掘り、排水管を設置
  • クッション性の維持:適度な水分保持により、馬場の硬化を防止

これにより、平日や開催中に雨が降っても極端に馬場が悪化しにくくなりました。

京都競馬場 芝3000m・外回り の特徴

コースの傾向

※2020年以降に本コースで実施された全レースデータを基に判定

好成績な枠番
 

好成績な脚質
 

初角までの距離

最終直線の距離

ペース傾向

このコースの傾向
  • 向こう正面3コーナー手前からスタートし、外回りコースを1周半回るコース。
  • 外回りコースは高低差約4.3mと中山競馬場に次ぐ高低差を誇るコースだが、スタート直後とレース後半の2回、この急勾配の坂を走る、非常にタフなコースとなる。
  • 最初のコーナーまでは約200mと非常に短い。また、スタート直後に急勾配の坂があるため、3000mという超長距離コースであることと相まって、レース序盤はペースが落ち着きスローペースとなりやすい
  • レース後半の3コーナーから4コーナーで迎える2回目の下り坂でペースが上がり、そのまま平坦な直線コースへと入る。そのため、コーナーからのロングスパート戦となりやすい。
  • タフなコースレイアウトにおける超長距離のため逃げ馬・先行馬が特段有利ということもなく、脚質を問わないフラットなコースとなっている。
京都競馬場の詳細解説はこちら
【2024年度最新版】京都競馬場コースの特徴と有利な枠番・脚質の傾向
【2024年度最新版】京都競馬場コースの特徴と有利な枠番・脚質の傾向

2024年菊花賞予想ポイント2:
先週の京都競馬場の馬場状況

菊花賞の予想をする上で、馬場状態の把握は非常に重要となります。そのため、先週の京都競馬場の馬場状態について振り返り確認しましょう。

先週日曜日時点における京都競馬場・芝コースの馬場状態

  • 使用コース:Aコース
  • クッション値:10.7(やや硬め)
  • 含水率:約8%
  • 天候:晴れ
  • 降水量:0mm

先週の京都競馬場は、開幕2週目となり芝の傷みは少ない状態態で開催されました。開催中に雨も降らず、大きく芝の傷みが進行することはない状況でした。

先週の京都競馬場の枠番・脚質傾向

芝コースの枠番別成績を見てみると、大外の7枠・8枠の成績が若干落ちるものの、全体的にはフラットな傾向であったことがわかります。

脚質別成績を見てみても、フラットで良好馬芝状態での開催であったため、差し馬よりは逃げ・先行馬の好走が目立ちます。

菊花賞開催週は開幕3週目となり、引き続きAコースでの開催となります。内ラチ沿いの馬場が大きく傷むことはなく、先週から引き続きフラットな馬場状態での開幕となることが想定されます。

2024年菊花賞予想ポイント3:
有力馬の特徴と評価

菊花賞登録馬のうち有力馬について、近走のレース内容、能力の特徴、評価について解説します。

菊花賞の有力馬PickUp

ダノンデサイル

  • 2024/05/26 東京 日本ダービー 芝 2400m :9番人気 1着
  • 2024/04/14 中山 皐月賞 芝 2000m :除外
  • 2024/01/14 中山 京成杯 芝 2000m :5番人気 1着
  • 2023/11/25 京都 京都2歳ステークス 芝 2000m :11番人気 4着
  • 2023/10/28 京都 未勝利 芝 1800m :5番人気 1着

ダノンデサイルの近走レース内容

ダノンデサイルは、2024年の日本ダービーを制覇した、現在の世代を代表する競走馬の一頭です。ダービーでは、好位からレースを進め、最後の直線で力強い末脚を繰り出し、見事な勝利を飾りました。ダービー後は、秋の大目標である菊花賞に向けて調整を進めています。

ダノンデサイルの能力の特徴

ダノンデサイルは、 鋭い末脚スタミナ を兼ね備えた馬です。ダービーのように、ある程度の位置で脚を溜めて、直線で一気に加速するレースを得意としています。血統面では、父エピファネイアも菊花賞で2着の実績があり、長距離適性も期待されます。

ダノンデサイルの菊花賞における評価

ダノンデサイルは、ダービー馬としての輝かしい実績を引っ提げて、菊花賞に挑みます。菊花賞は3000mという長距離レースであり、ダービーよりもさらにスタミナが要求されます。日本ダービーからの直行ローテーションという懸念点はありますが、世代を代表するダービー馬として高い能力があることは疑いようはありません。

菊花賞の有力馬PickUp

アーバンシック

  • 2024/09/16 中山 セントライト記念 芝 2200m :2番人気 1着
  • 2024/05/26 東京 日本ダービー 芝 2400m :4番人気 11着
  • 2024/04/14 中山 皐月賞 芝 2000m :6番人気 4着
  • 2024/01/14 中山 京成杯 芝 2000m :2番人気 2着
  • 2023/11/05 東京 百日草特・1勝 芝 2000m :3番人気 1着

アーバンシックの近走レース内容

アーバンシックは、2024年9月16日に行われたセントライト記念(G2)で、見事な勝利を収めました。中団からレースを進め、最後の直線で鋭い末脚を披露し、先行集団を一気に差し切る走りを見せました。この勝利により、クラシック三冠最終戦である菊花賞への出走権を獲得しました。

アーバンシックの能力の特徴

アーバンシックの最も大きな武器は、 瞬発力 です。特に直線の長いコースでその能力を発揮し、後方からでも一気に先頭に立つことができる 爆発的な末脚 を持っています。2023年11月5日に行われた百日草特別(1勝クラス)での勝利は、まさにアーバンシックの持ち味が存分に発揮されたレースと言えるでしょう。

アーバンシックの菊花賞における評価

セントライト記念を制したアーバンシックは、菊花賞での期待の1頭です。しかし、菊花賞は3000mという長距離レースであり、アーバンシックの スタミナ が試されることになります。過去には、ダービーやセントライト記念で好走しながらも、菊花賞では距離の壁に阻まれた馬も少なくありません。アーバンシックが菊花賞を制するためには、 スタミナを温存 しつつ、最後の直線で 末脚を爆発させる という、戦略的なレース運びが求められるでしょう。

菊花賞の有力馬PickUp

コスモキュランダ

  • 2024/09/16 中山 セントライト記念 芝 2200m :1番人気 2着
  • 2024/05/26 東京 日本ダービー 芝 2400m :6番人気 6着
  • 2024/04/14 中山 皐月賞 芝 2000m :7番人気 2着
  • 2024/03/03 中山 弥生賞 芝 2000m :6番人気 1着
  • 2024/01/08 中山 1勝クラス 芝 2000m :5番人気 2着

コスモキュランダの近走レース内容

コスモキュランダは、2024年9月16日に行われたセントライト記念(G2)で惜しくも2着となりました。レースでは、スタートから積極的に先行し、主導権を握る走りを見せました。直線に入っても粘り強く脚を伸ばしましたが、最後はアーバンシックに交わされてしまいました。 しかし、皐月賞(G1)でも2着と好走しており、クラシックでの実績は十分です

コスモキュランダの能力の特徴

コスモキュランダはマクリの競馬で結果を残して来ました。また、スタミナも豊富で、長距離レースにも対応できる 底力 を秘めています。 弥生賞(G2)では、早めの仕掛けで後続を突き放し、後に日本ダービー3着となるシンエンペラーにも勝利を収めています。

コスモキュランダの菊花賞における評価

コスモキュランダにとって、菊花賞の3000mという距離は未知の領域です。 ダービー(G1)では2400mで6着に敗れており、距離適性に不安が残ります。 しかし、持ち前のスタミナを活かすことができれば、上位進出の可能性は十分にあります。 菊花賞では、M.デムーロ騎手とのコンビ継続が想定されています。 M.デムーロ騎手は、コスモキュランダの能力を最大限に引き出す騎乗を見せており、人馬の相性は抜群です。

菊花賞の有力馬PickUp

メイショウタバル

  • 2024/09/22 中京 神戸新聞杯 芝 2200m :2番人気 1着
  • 2024/05/26 東京 日本ダービー 芝 2400m :出走取消
  • 2024/04/14 中山 皐月賞 芝 2000m :4番人気 17着
  • 2024/03/23 阪神 毎日杯 芝 1800m :5番人気 1着
  • 2024/02/17 京都 つばき賞・1勝 芝 1800m :3番人気 1着

メイショウタバルの近走レース内容

メイショウタバルは、2024年9月22日に中京競馬場で行われた神戸新聞杯(G2)を勝利し、復活をアピールしました。 レースでは、スタートから先頭に立ち、そのままレースを支配しました。 これは、毎日杯以来の勝利でした。 皐月賞(G1)では、自身が逃げて作り出した超ハイペースにより17着と大敗を喫していましたが、この神戸新聞杯の勝利によって、能力の高さを証明しました。

メイショウタバルの能力の特徴

メイショウタバルの最も際立った能力は、その圧倒的な 先行力 です。 父であるゴールドシップ譲りのスタミナと持続力を受け継ぎながらも、ゴールドシップ産駒にありがちな緩慢な動きとは一線を画し、積極的にレースを先導し、自分のペースに持ち込むことができます。 毎日杯(G3)では、重馬場という厳しい条件下においても、逃げ切り勝ちを収めており、 道悪への強さも持ち合わせています。

メイショウタバルの菊花賞における評価

神戸新聞杯を制し、完全復活を遂げたメイショウタバルですが、これまでのレースで最も長い距離は神戸新聞杯の2200mであり、3000mという長距離への対応力が問われることになるでしょう。 特に、京都競馬場の3000mは、アップダウンの激しいコースレイアウトであるため、スタミナの消費が激しく、メイショウタバルのスタミナが最後まで持つかが、レースの行方を大きく左右するでしょう

しかし、神戸新聞杯では、皐月賞での暴走を反省材料に、馬の気分に任せてスムーズな逃げを打つことができました。菊花賞においても、この経験を活かし、メイショウタバルの持ち味を引き出すことができれば、好結果を残す可能性は十分にあります。

菊花賞の有力馬PickUp

アドマイヤテラ

  • 2024/09/15 中京 茶臼山H・2勝 芝 2200m :1番人気 1着
  • 2024/07/28 札幌 阿寒湖特・2勝 芝 2600m :1番人気 2着
  • 2024/05/04 京都 京都新聞杯 芝 2200m :6番人気 4着
  • 2024/03/16 阪神 若葉S(L) 芝 2000m :3番人気 4着
  • 2024/01/07 京都 1勝クラス 芝 2000m :1番人気 1着

アドマイヤテラの近走レース内容

アドマイヤテラは、2024年9月15日の中京競馬場で行われた茶臼山高原特別(2勝クラス)で勝利し、続く菊花賞へ駒を進めました。このレースでは1番人気に応えて、中団追走から最後の直線で力強く抜け出し、2着馬に0.3秒差をつけての快勝でした。 7月28日の札幌競馬場で行われた阿寒湖特別(2勝クラス)でも1番人気に支持されましたが、惜しくも2着となりました。

アドマイヤテラの能力の特徴

アドマイヤテラは、中距離を得意とするスタミナ安定した走りが持ち味です。2024年1月7日には京都競馬場で行われた1勝クラスのレースで1着となるなど、京都競馬場のコース実績もあります

菊花賞が行われるのも京都競馬場であるため、コース適性という点でアドマイヤテラには期待が持てます。

アドマイヤテラの菊花賞における評価

アドマイヤテラは、長距離適性、安定感、そしてコース適性も持ち合わせています。菊花賞は3000mという長距離レースであり、スタミナが重要な要素となりますが、アドマイヤテラは2600mの阿寒湖特別で2着という結果を残しており、スタミナ面も問題ないと言えるでしょう。さらに、今回の菊花賞では武豊騎手が騎乗することが決定しており、菊花賞を5度制覇している名手の騎乗は大きな強みとなります。

菊花賞の有力馬PickUp

ヘデントール

  • 2024/08/17 新潟 日本海S・3勝 芝 2200m :1番人気 1着
  • 2024/06/16 東京 町田特H・2勝 芝 2400m :1番人気 1着
  • 2024/04/27 東京 青葉賞 芝 2400m :1番人気 8着
  • 2024/03/09 中山 1勝クラス 芝 2000m :1番人気 1着
  • 2024/01/13 中山 未勝利 芝 2000m :1番人気 1着

ヘデントールの近走レース内容

ヘデントールは、近走で見事な成績を収めています。 特に、8月17日に行われた新潟競馬場の日本海ステークス(3勝クラス)での勝利は、特筆に値します。 このレースでは、古馬相手に先行策から力強く抜け出し、2着馬に2馬身差をつける快勝を収めました。 春のクラシック戦線、特に4月27日の青葉賞(G2)では、スタートでやや出遅れ、道中も後方からの競馬を強いられ、1番人気に推されながら8着に敗れましたが、町田特別・日本海Sで見事にその雪辱を果たした形となりました。

ヘデントールの能力の特徴

ヘデントールの最大の特徴は、 自在性 にあります。 前走の日本海ステークスでは先行策で勝利した一方、未勝利戦や1勝クラスのレースでは、後方から脚を伸ばす競馬を見せています。レース展開や馬場状態に応じて、柔軟に戦術を変化させることができます。

また、ヘデントールは、 末脚の鋭さ長く良い脚を使うことができる 能力を併せ持っています。

ヘデントールの菊花賞における評価

ヘデントールは、2200m以上の距離での実績や、多彩な戦術 を持ち合わせています。 瞬発力持続力 のバランスも優れており、これらの強みを活かすことができれば好走も期待できます。

しかし、有力馬と比べると重賞実績の無さや、関西圏への輸送競馬は初めてといった懸念点もあるため、当日の状態も含め慎重に判断が必要です。

2024年菊花賞予想ポイント4:
日本ダービーの回顧

3歳世代の頂点を決める日本ダービー。菊花賞の出走馬も多く出走したこのレースを振り、各馬を評価することで菊花賞の予想に役立てましょう!

  • 基本情報:2024/05/26 日本ダービー(G1)
  • 開催コース:東京競馬場 芝 2400m
  • 馬場・天候:良 晴
  • ペース:後傾ラップ(スローペース)

菊花賞にも出走するダノンデサイル、コスモキュランダ、エコロヴァルツ、アーバンシック、ショウナンラプンタ、ミスタージーティー、ビザンチンドリームが出走しました。

トラックバイアスと馬場状態

2024年日本ダービー当日の東京競馬場は、天候は晴れ、馬場状態は「良」でした。

トラックバイアスは内外の差がないフラットな状態 でした。このため、馬の能力や展開が結果に大きく影響したと考えられます。

レースのペースと展開

レースペースはスローペース でした。1000m通過タイムは60秒3と遅く、前半8Fは99秒2と、平均より1~1.5秒ほど遅いペースでした。

このスローペースは、先行馬に有利に働きました。特に、内枠から好位につけたダノンデサイルは、この展開を最大限に活かすことができました。一方、後方からレースを進めた馬は、このスローペースで差し届かず、苦しい展開となりました。

全体的に、馬場状態は良好で、フェアな条件下でのレースだったと言えるでしょう。しかし、スローペースになったことで、先行馬が圧倒的に有利な展開となり、結果として波乱の少ない決着となりました。

ダノンデサイルのレース内容

  • 出走条件:3枠5番 横山典弘 騎手 57.0kg
  • 結果:9番人気で出走し1着
  • 位置取り:好位につけてレースを進める (通過順 4 – 3 – 6 – 4)
  • 通過位置:4コーナーでは最内を通って最終直線へ
  • 走破タイム:2:24.3(着差-0.4秒)

レース内容:9番人気と伏兵扱いだったダノンデサイルは、内枠を最大限に活かした横山典弘騎手の好騎乗により、見事な勝利を収めました。スタートをスムーズに決めると、逃げ馬の直後という絶好の位置を確保。道中は折り合いも完璧で、ラストスパートで鋭く抜け出し、2馬身差の完勝。皐月賞の出走除外という無念を晴らし、世代の頂点に立ちました。横山典弘騎手は56歳でのダービー制覇となり、史上最年長記録を更新しました。

トラックバイアスの影響:当日のトラックバイアスは「内外フラット」であったため、ダノンデサイルは内枠を活かしたロスのない有利なポジションを確保することができました。

レース展開の影響:レースはスローペースとなり、好位で脚を溜めることができたことが、ダノンデサイルの勝利に大きく貢献しました。特に後半4ハロン45秒1という速い上がりでまとめたことは、この馬の能力の高さを証明しています。

まとめ

内枠、好位追走、スローペースと、ダノンデサイルにとってはまさに理想的な展開だったと言えるでしょう。横山典弘騎手の完璧な騎乗も相まって、文句なしの完勝でした。

コスモキュランダのレース内容

  • 出走条件:3枠6番 M.デム 騎手 57.0kg
  • 結果:6番人気で出走し6着
  • 不利等:ゲートでアオり1馬身の不利があった
  • 位置取り:道中でマクる (通過順 16 – 13 – 5 – 4)
  • 通過位置:4コーナーでは内から4頭目ほどの外を回して最終直線へ入る
  • 走破タイム:2:25.1(着差0.8秒)

レース内容: 6番人気のコスモキュランダは、スタートで出遅れてしまい、後方からの競馬を強いられました。騎乗したミルコ・デムーロ騎手は「馬がゲートを出たい気持ちが強すぎて、上へ出る感じに。それで出遅れてしまった。」とコメントしています。向こう正面で進出を開始し、2列目の外までポジションを上げましたが、直線では思ったほど伸びず、6着に敗れました。

トラックバイアスの影響: 当日のトラックバイアスは「内外フラット」であり、コスモキュランダは外を回すロスの大きい競馬となりました。

レース展開の影響: レースは、1000m通過60秒3のスローペース で、先行馬有利の展開となりました。これは、後方からレースを進めたコスモキュランダには厳しいものとなりました。

まとめ

スタートの出遅れと、スローペースという展開が響き、コスモキュランダにとっては非常に不利な展開でした。スタートがスムーズに決まっていれば、また違った結果になったかもしれません。

エコロヴァルツのレース内容

  • 出走条件:8枠18番 岩田康誠 騎手 57.0kg
  • 結果:17番人気で出走し8着
  • 位置取り:逃げてレースを運ぶ (通過順 1 – 1 – 1 – 2)
  • 通過位置:4コーナーでは最内を通って最終直線へ
  • 走破タイム:2:25.2(着差0.9秒)

レース内容: 17番人気のエコロヴァルツは、果敢にハナを奪ってレースを作りました。道中はマイペースで逃げ、3コーナーあたりまでは先頭を確保していたのものの、最後は力尽き8着に敗れました。騎乗した岩田康誠騎手は「できる限りのレースはしたつもり。馬はすごくリラックスしていた。ハナに行くことも考えていて、ハナでもリラックスしていた。3コーナー当たりではチャンスがあると思ったが…。やりたい競馬はできたし、力は示した」とコメントしています。

レース展開の影響: レースはスローペースとなり、先行馬有利の展開となりました。これは、逃げたエコロヴァルツにとっては有利な状況だったと言えます。しかし、東京競馬場芝2400mという長距離と、日本ダービーというハイレベルなレースで、スタミナを保ち切れなかったことが敗因でしょう。

まとめ

エコロヴァルツは、自分の得意な逃げの戦法でレースを進めることができ、展開としては恵まれていたと言えるでしょう。しかし、距離適性や相手関係を考えると、厳しい結果となりました。

アーバンシックのレース内容

  • 出走条件:4枠8番 横山武史 騎手 57.0kg
  • 結果:4番人気で出走し11着
  • 位置取り:後方からの競馬となる (通過順 14 – 13 – 14 – 15)
  • 通過位置:4コーナーでは内から3頭目ほどの位置を回して最終直線へ入る
  • 走破タイム:2:25.4(着差1.1秒)

レース内容: 4番人気のアーバンシックは、1馬身出遅れて後方からの競馬となりました。道中は内ラチ沿いを進み、直線では外に持ち出しましたが、伸びを欠き11着に敗れました。騎乗した横山武史騎手は「アーバンシックに有利とはいえない馬場なのは承知で、ゲートも速くないし馬を信じてあの位置にしました。400メートル伸びてスローになった割には、壁も作れたし馬もよく我慢してくれました。日頃の調教の成果が出ていると思います。直線もスムーズに外に出せましたが、百日草(特別)の時のような爆発力はありませんでした」とコメントしています。

レース展開の影響: レースは、全体的にスローペースで流れました。これは、後方待機組には不利な展開となり、アーバンシックもその影響を受けたと言えるでしょう。

まとめ

スタートで出遅れたこと、そしてスローペースの展開となったことは、アーバンシックにとっては大きな痛手となりました。アーバンシックは、どちらかと言うとハイペースで先行する方が持ち味を発揮できるタイプであり、今回のレースは展開が全く噛み合いませんでした。加えて、不器用な面があり、スムーズな競馬ができなかったことも敗因の一つと言えるでしょう。

ショウナンラプンタのレース内容

  • 出走条件:8枠17番 鮫島克駿 騎手 57.0kg
  • 結果:12番人気で出走し15着
  • 位置取り:中団からレースを進める (通過順 12 – 11 – 9 – 12)
  • 通過位置:4コーナーでは内から4頭目ほどの外を回して最終直線へ入る
  • 走破タイム:2:25.6(着差1.3秒)

レース内容:12番人気のショウナンラプンタは、道中は後方外を追走し、直線では伸びを欠き15着に敗れました。道中でも折り合いを欠いており、スムーズな競馬ができませんでした。

レース展開の影響: レースは、1000m通過60秒3のスローペースで、先行馬有利の展開となりました。 これは、後方からレースを進めたショウナンラプンタには厳しいものとなりました。

まとめ

ショウナンラプンタは、道中でかなり掛かってしまい、折り合いを欠いたことが敗因として挙げられます。 枠順も外目の8枠17番と厳しく、展開もスローペースと、ショウナンラプンタにとっては非常に厳しい条件が重なってしまいました。この馬にとって理想的なのは、内枠を引いてハイペースの展開で先行する形でしょう。

ミスタージーティーのレース内容

  • 出走条件:4枠7番 藤岡佑介 騎手 57.0kg
  • 結果:13番人気で出走し16着
  • 位置取り:後方からの競馬となる (通過順 14 – 16 – 16 – 16)
  • 通過位置:4コーナーでは内から2頭目ほどの位置を通り最終直線へ入る
  • 上り3F:上り2位の脚を使い追い上げるも届かず
  • 走破タイム:2:25.6(着差1.3秒)

レース内容:13番人気のミスタージーティーは、後方からの競馬となり、直線で外に出し上り2位の脚で追い上げたものの、16着と大敗しました。

レース展開の影響: レースは、1000m通過60秒3のスローペースで、先行馬有利の展開となりました。これは、後方からレースを進めたミスタージーティーには厳しいものとなりました。

まとめ

ミスタージーティーにとっては、展開が全く合いませんでした。 もっとタフな馬場や、上がりのかかる展開の方が、この馬の持ち味を発揮できるでしょう。

ビザンチンドリームのレース内容

  • 出走条件:2枠4番 西村淳也 騎手 57.0kg
  • 結果:10番人気で出走し17着
  • 位置取り:後方からの競馬となる (通過順 12 – 13 – 16 – 16)
  • 通過位置:4コーナーでは最内を通って最終直線へ
  • 走破タイム:2:25.8(着差1.5秒)

レース内容:10番人気のビザンチンドリームは、1馬身出遅れてしまい、後方内からの競馬となりました。直線では伸びを欠き、17着と大敗してしまいました。

レース展開の影響:レースは、1000m通過60秒3のスローペースで、先行馬有利の展開となりました。 これは、後方からレースを進めたビザンチンドリームには非常に厳しいものとなりました。

まとめ

ビザンチンドリームは、スタートで出遅れてしまったこと、そしてスローペースの展開となってしまったことが敗因として挙げられます。 この馬にとって理想的なのは、タフな馬場で、上がりのかかる展開です。 今回は、展開が全く合いませんでした。

2024年菊花賞予想ポイント5:
神戸新聞杯の回顧

2024年9月22日、阪神競馬場で神戸新聞杯が開催されました。このG2レースには3歳馬が出走し、熱い戦いが繰り広げられました。

  • 基本情報:2024/09/22 神戸新聞杯(G2)
  • 開催コース:中京競馬場 芝 2200m
  • 馬場・天候:稍重 曇
  • ペース:ミドルペース

菊花賞にも出走するメイショウタバル、ショウナンラプンタ、メリオーレム、ビザンチンドリーム、ミスタージーティー、ウエストナウが出走しました。

トラックバイアスと馬場状態

当日の馬場状態は良馬場でした。また、馬場状態は極めて良好であり、トラックバイアスは内外の馬場差がなく「フラット」な状態であったため、ロスなくスムーズな競馬ができた馬に有利となりました。

レースのペースと展開

レースは以下のような展開となりました:

  1. 序盤:メイショウタバルが先頭に立ち、ミドルペースでレースをコントロール
  2. 中盤:後続馬が徐々に差を詰め、ペースが上昇
  3. 終盤:最後の直線でハイペースとなり、激しい追い比べ

このペース配分により、スタミナと瞬発力が試されるレースとなりました。最終的に、メイショウタバルがそのまま逃げ切りで優勝を果たしました。神戸新聞杯は、戦略的なレース展開とペース配分、さらにトラックバイアスが絡み合い、見応えのある一戦となりました。

メイショウタバルのレース内容

  • 出走条件:8枠15番 浜中俊 騎手 57.0kg
  • 結果:2番人気で出走し1着
  • 位置取り:逃げてレースを運ぶ (通過順 1 – 1 – 1 – 1)
  • 通過位置:4コーナーでは内から2頭目ほどの位置を通り最終直線へ入る
  • 走破タイム:2:11.8(着差-0.1秒)

メイショウタバルは、神戸新聞杯で1着となりました。大外枠からのスタートでしたが、無理せず自分のリズムでレースを進めることができ、最後の直線でも粘り強く走り、勝利を収めました。

平均ペースで逃げられたことで、スタミナを温存しながら最後の直線に臨むことができました。これは、メイショウタバルにとって理想的な展開と言えるでしょう。

先行馬有利な馬場状態と相まって、自分のペースでレースを進めることができたことが勝利に繋がりました。

まとめ

メイショウタバルは、今回の神戸新聞杯で、自身の強みであるスタミナと先行力を活かすことができ、見事勝利を収めました。

トラックバイアスやレース展開も味方し、理想的なレース運びができた上での結果と言えるでしょう。

ショウナンラプンタのレース内容

  • 出走条件:6枠11番 鮫島克駿 騎手 57.0kg
  • 結果:4番人気で出走し3着
  • 位置取り:中団からレースを進める (通過順 11 – 11 – 9 – 6)
  • 通過位置:4コーナーでは最内を通って最終直線へ
  • 上り3F:上り2位の脚を使い追い上げるも3着まで
  • 走破タイム:2:12.2(着差0.4秒)

ショウナンラプンタは4番人気で3着に入りました。レースでは後方内側でロスなく進み、直線で外に出して伸びを見せました。 以前見られたモタレる面も解消され、折り合いがついた走りができたことは収穫と言えます。

レースは、メイショウタバルが大外枠から逃げ、平均ペースで進みました。 後方からの競馬となったショウナンラプンタにとっては、やや展開が向かなかったと考えられます。平均ペースで逃げ馬が粘り込む展開では、差し届きませんでした。

まとめ

ショウナンラプンタは、折り合い面で成長を見せたものの、展開に恵まれず3着という結果になりました。

しかし、このレースで見せた成長は今後のレースにも繋がるはずです。特に、ペースが速くなる展開になれば、さらに力を発揮できる可能性があります。

メリオーレムのレース内容

  • 出走条件:4枠6番 川田将雅 騎手 57.0kg
  • 結果:1番人気で出走し5着
  • 位置取り:中団からレースを進める (通過順 6 – 5 – 7 – 8)
  • 通過位置:4コーナーでは内から4頭目ほどの外を回して最終直線へ入る
  • 走破タイム:2:12.6(着差0.8秒)

1番人気に支持されたメリオーレムは5着に敗れました。レースでは中団を追走し、直線で外に出して脚を伸ばしましたが、上位馬には届きませんでした。 上がりのかかる展開ではありましたが、期待されたほどの末脚は見られませんでした。

レースは、メイショウタバルが大外枠から逃げ、平均ペースで進みました。 これはメリオーレムにとっては、比較的走りやすい展開だったと言えるでしょう。有利な展開の中でレースを進められましたが、その中で結果を出せなかったことは、単純に力不足だった可能性が高いです。

まとめ

メリオーレムは、展開に恵まれながらも5着という結果に終わりました。

距離延長がプラスに働かなかった可能性や、重賞レベルでの壁に阻まれた可能性も考えられます。

ビザンチンドリームのレース内容

  • 出走条件:8枠14番 幸英明 騎手 57.0kg
  • 結果:9番人気で出走し6着
  • 位置取り:後方からの競馬となる (通過順 12 – 11 – 12 – 13)
  • 通過位置:4コーナーでは大外を回して最終直線へ入る
  • 上り3F:上り3位の脚を使い追い上げるも届かず
  • 走破タイム:2:12.9(着差1.1秒)

9番人気で出走したビザンチンドリームは6着でした。道中は後方からレースを進めましたが、直線では伸びきれず上位に届きませんでした。 外枠で外を回るロスが大きかったことが敗因として挙げられています。

また、ビザンチンドリームは不利な展開の中でのレースを強いられました。 平均ペースで逃げ馬が残りやすい展開は、差し馬には厳しいものでした。

まとめ

ビザンチンドリームは、展開や枠順に恵まれず、本来の力を出し切れませんでした。しかし、スタートや折り合いが良くなって、まともに走れるようになったことは収穫です。 今後は、展開が向くようであれば、上位進出も期待できるでしょう。

ミスタージーティーのレース内容

  • 出走条件:6枠10番 北村友一 騎手 57.0kg
  • 結果:8番人気で出走し10着
  • 位置取り:中団からレースを進める (通過順 6 – 5 – 7 – 8)
  • 通過位置:4コーナーでは大外を回して最終直線へ入る
  • 走破タイム:2:13.4(着差1.6秒)

8番人気で出走したミスタージーティーは10着に敗れました。レースでは中団を追走しましたが、直線で伸びを欠き、大きく後退しました。 中間で熱発があった影響で、本調子ではなかったようです。

また、レースは平均ペースで進みましたが、中団からレースを進めたミスタージーティーにとっては不利な展開と言えるでしょう。加えて、大外を回ってロスが大きかったことも敗因の一つでしょう。

まとめ

ミスタージーティーは、中間での熱発の影響もあり、力を出し切れませんでした。

展開もミスタージーティーには合いませんでした。 しかし、落ち着いてレースに臨めたことは収穫です。 今後、体調が万全であれば巻き返しに期待できます。

ウエストナウのレース内容

  • 出走条件:7枠12番 西村淳也 騎手 57.0kg
  • 結果:5番人気で出走し11着
  • 不利等:4コーナーで寄られる不利があった
  • 位置取り:中団からレースを進める (通過順 9 – 9 – 9 – 10)
  • 通過位置:4コーナーでは内から4頭目ほどの外を回して最終直線へ入る
  • 走破タイム:2:13.4(着差1.6秒)

5番人気で出走したウエストナウは11着と大敗しました。後方外目からレースを進めましたが、直線入り口で挟まれる不利もあり、全く伸びませんでした。 休み明けや道悪が響いた可能性があります。

レースは、メイショウタバルが逃げ、平均ペースで進みました。ウエストナウは展開に左右されにくいポジションにいましたが、4コーナーで寄られる不利を受けました。また、外を回すロスが大きい競馬となるなどの不利も重なっています。

まとめ

ウエストナウは、不利もありましたが、それでも1.6秒差の11着と大敗しており、見せ場を作ることができませんでした。

2024年菊花賞予想ポイント6:
セントライト記念の回顧

2024年9月16日、3歳馬によるG2レース「セントライト記念」が開催されました。芝2200メートルのコースで行われたこのレースは、激しい追い比べが見られる熱戦となりました。

  • 基本情報:2024/09/16 セントライト記念(G2)
  • 開催コース:中山競馬場 芝 2200m
  • 馬場・天候:良 曇
  • ペース:後傾ラップ(スローペース)

菊花賞にも出走するアーバンシック、コスモキュランダ、エコロヴァルツ、アスクカムオンモアが出走しました。

トラックバイアスと馬場状態

レース当日は、前日の雨の影響で内側の馬場がやや有利な状況でした。外側の馬場が重くなっていたため、内枠の馬たちがレースを有利に進めることができました。このトラックバイアスは、レース結果に大きな影響を与えたと考えられます。

レースのペースと展開

エコロヴァルツがハナを切り、ヤマニンアドホックやアスクカムオンモアも先行集団に加わりましたが、ペースはそれほど上がらず、全体的には落ち着いた流れでレースが進みました

最後の直線での激しい追い比べとなりました。結果的に、アーバンシックが後方から追い上げて優勝し、コスモキュランダが2着、エコロヴァルツが3着に入りました。

アーバンシックのレース内容

  • 出走条件:1枠1番 ルメール 騎手 57.0kg
  • 結果:2番人気で出走し1着
  • 不利等:スタート直後に内にヨレる半馬身の不利があった
  • 位置取り:中団からレースを進める (通過順 9 – 6 – 5 – 7)
  • 通過位置:4コーナーでは最内を通って最終直線へ
  • 上り3F:上り1位の脚を使い見事1着
  • 走破タイム:2:11.6(着差-0.3秒)

アーバンシックは、やや不利な展開ながら、力強い末脚で差し切り勝ちを収め、重賞初制覇を飾りました。

やや内有利ややスローペースで始まったこのレース。アーバンシックはスタートでややヨレて出遅れ、中団やや後方を追走することになりました。3コーナーから徐々に進出し、最後の直線では馬場の良い外に持ち出して末脚を伸ばすと、先行集団を一気に交わして優勝しました。勝ちタイムは2分11秒6。鞍上のC.ルメール騎手は「自信はありました」「まだ良くなる」と、アーバンシックの成長に手応えを感じているようでした。

アーバンシックにとって、スタートの出遅れ、ややスローペースで先行馬有利な展開、やや内有利な馬場バイアスと、幾つかの不利な条件が重なりました。しかし、C.ルメール騎手の好騎乗により、直線でスムーズに外へ持ち出すことができ、アーバンシック自身も力強い末脚を発揮。これらの要素が重なり、見事な差し切り勝ちを収めました。

まとめ

アーバンシックは今回のセントライト記念で、不利な状況を跳ね返す力強い走りを見せ、その潜在能力の高さを証明しました。

この勝利は、アーバンシックのさらなる成長を期待させるものであり、菊花賞も注目です。

コスモキュランダのレース内容

  • 出走条件:5枠8番 M.デム 騎手 57.0kg
  • 結果:1番人気で出走し2着
  • 不利等:出遅れにより半馬身の不利があった
  • 位置取り:好位につけてレースを進める (通過順 9 – 10 – 7 – 3)
  • 通過位置:4コーナーでは内から3頭目ほどの位置を回して最終直線へ入る
  • 上り3F:上り2位の脚を使い前に迫るも、惜しくも2着
  • 走破タイム:2:11.9(着差0.3秒)

コスモキュランダは1番人気に支持されたものの、惜しくも2着に敗れました。スタートで1馬身出遅れる不利があり、道中は後方集団を追走し、3~4コーナーでは外目を回って進出。直線では力強い末脚を伸ばしたものの、勝ち馬アーバンシックには届きませんでした。

ややスローペースの展開は、先行馬に有利に働きました。加えて、やや内有利な馬場状態も、内枠の馬や先行馬に有利な条件でした。そのような条件の中、コスモキュランダはスタートの出遅れに、更に外を回るロスも重なり、厳しい展開となりました。しかし、そのような状況下でも2着に入線したことは、この馬の能力の高さを示しています。騎手のコメントでは「タイミング的に3コーナーから動くしかありませんでした。結果的に負けましたが、強い競馬ができました。」と述べており、展開の不利がなければ、更に良い結果を残せた可能性もあります。

まとめ

コスモキュランダは、今回のセントライト記念では、不利な展開の中、力強い走りを見せました。今後の課題としては、スタートの改善が挙げられます。スタートさえ決まれば、重賞制覇も十分に可能な逸材と言えるでしょう。

エコロヴァルツのレース内容

  • 出走条件:4枠6番 岩田康誠 騎手 57.0kg
  • 結果:3番人気で出走し3着
  • 位置取り:好位につけてレースを進める (通過順 1 – 2 – 2 – 2)
  • 通過位置:4コーナーでは内から2頭目ほどの位置を通り最終直線へ入る
  • 走破タイム:2:12.3(着差0.7秒)

エコロヴァルツは3番人気で3着に入りました。スタート後、押してハナを奪い、2コーナーでヤマニンアドホックに交わされるまで先頭を走りました。その後は2番手を追走し、直線では粘りを見せて3着を確保しました。騎手の岩田康誠騎手は「やりたい競馬はできましたし、折り合いはバッチリでした。成長を感じます。休み明けでしたが、次につながる競馬ができました」とコメントしています。

エコロヴァルツは、今回のセントライト記念では、ややスローペースやや内有利な馬場という有利な条件を最大限に活かす競馬ができました。先行馬が有利な展開の中、自らペースを作り、最後まで粘り強く走ったことは評価できます。

まとめ

エコロヴァルツは、今回のセントライト記念で、有利な展開の中で自身の持ち味を活かした走りで3着に入りました。今回のレースで、逃げた後でも折り合えるという新たな一面を見せたことは、今後のレースにおいて大きな武器となるでしょう。

しかし、1着・2着馬は不利な展開の中でのレースであったのに対し、エコロヴァルツは有利な展開の中での3着であり、上位2頭とは力の差を感じる結果となりました。

アスクカムオンモアのレース内容

  • 出走条件:6枠9番 戸崎圭太 騎手 57.0kg
  • 結果:6番人気で出走し6着
  • 不利等:直線で接触の不利があった
  • 位置取り:中団からレースを進める (通過順 6 – 6 – 7 – 8)
  • 通過位置:4コーナーでは内から3頭目ほどの位置を回して最終直線へ入る
  • 走破タイム:2:12.9(着差1.3秒)

アスクカムオンモアは6番人気で6着という結果でした。中団を追走し、直線では外に出して追い上げようとしましたが、伸びを欠き6着に敗れました。騎乗した戸崎圭太騎手は「すごく乗りやすいです。しかし、終始促す感じでした。そういう気性なのでしょうか。前走で勝ったような手応えだったので、もう少しやれるかと思いましたが、使ってさらに良くなると思います」とコメントしています。

ややスローペースの展開は、逃げ・先行馬に有利に働きました。加えて、やや内有利な馬場状態も、内枠の馬や先行馬に有利な条件でした。そのような条件の中、アスクカムオンモアは中団からの競馬となり、これらの恩恵を十分に受けられるポジションではありませんでした。

今回は本来の力を出し切ることができなかったように見受けられます。騎手のコメントからも、反応が鈍く、最後まで促しながらの追走だったことが伺えます。

まとめ

まとめ

アスクカムオンモアは、今回は力を出し切れずに敗れてしまいました。展開が向かなかったとは言え、1.3秒差の6着と上位の馬とは大きく差をつけられており、力の差を感じる結果となりました。

2024年菊花賞の予想ポイント

2024年の菊花賞の予想をするにあたって、重要なポイントは次のとおりです。

  1. 京都競馬場のコースレイアウト: 高低差4.3mのタフなコース。3〜4コーナーの下り坂から平坦な直線に入る。3000mコースでは脚質による有利不利はなくフラットな傾向。
  2. 直近の京都競馬場の馬場状態: 開幕3週目のAコース。先週は良好な馬場で、フラットな状態が続くと予想される。
  3. 日本ダービーのレース内容:ダノンデサイルは理想的な展開の中での勝利であったとは言え、他馬との能力の差を見せました。コスモキュランダやアーバンシックは不利な展開の中でのレースであり、巻き返しに期待できる
  4. 神戸新聞杯のレース内容:メイショウタバル・メリオーレムは恵まれた展開でレースを進められた一方、ショウナンラプンタ・ビザンチンドリーム・ミスタージーティーは敗れたものの不利な展開の中でのレースだった
  5. セントライト記念のレース内容:アーバンシック・コスモキュランダは不利な展開の中での1着・2着であり能力の高さを示した

土曜日の馬場状態や枠番がレースに与える影響は大きいため、それらの情報も慎重に見極めて予想しましょう。

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よろしければ週末の競馬予想の参考にご覧ください!

中央競馬における指数公開記事

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あぼかど
あぼかど
回収率100%越えの独自の競馬指数を作成し、馬券の自動購入をしています。

大学で学んだ統計学の知識を基に過去のレースデータを分析し、独自指数の作成と、その指数を用いた購入対象の判定ロジックを5か月間かけて構築しました。
現在はPCが自動で情報を取得し、馬券購入まで行ってくれる仕組みを作り、完全自動化を実現することで、趣味と家庭を両立させています。
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